金プラチナ短期相場観

金プラチナ短期相場観

バーナンキ議長の功績

更新日:2013年7月12日(金)

2006年2月にFRB議長に就任し、来年1月でその任期を終えて退任が確実とみられるバーナンキ議長。10日の講演では、自身の実績について問われ、FRBは過去10年間に劇的な変化を遂げ、一般の人の理解を容易にする努力をしてきた、と語りました。
2007年から2009年にかけてのサブプライム-リーマン・ショック、世界的金融危機の時代に金融政策の舵取りを担い、異次元の緩和策によりその危機を救い、度々発せられる市場へのメッセージにより、市場との対話・コミュニケーションを図り、透明性を重視したバーナンキ議長の功績は周囲も認めるところ。

皮肉にも、その危機回避策からの出口へ向けての舵取りの最中に任期終了を迎えることになり、その方向付けが最後の任務となりつつあります。
5月22日、緩和策の早期縮小、終了へのメッセージを発信したことで、思わぬ市場の混乱を招き、予想外(ではなかったのでしょうが)に新興国の景気減速を後押ししてしまう結果に。
今月10日には、低インフレ、労働市場の回復状況がまだ不十分であることなどを理由に、きびすを返して緩和継続メッセージ。
米ドル全面高の是正には少しだけ効果があったのかもしれませんが、市場の見通しはまだまだドル高優勢で、9月の緩和縮小開始と見る向きもまだまだ多いようです。
バーナンキ議長の発するメッセージに振り回されながらも、市場はその一挙手一投足に注目し続けます。

NY市場、金相場は4日続伸。前日引け後の急騰局面では1,300ドルの大台手前まで上値を伸ばして反落。それでも2.6%の大幅上昇で6月27日の1,211ドル、7月5日の1,212ドルで形成するダブルボトムのネックライン1,260ドルを大幅に上抜け。当面の上値目標は1,310ドル台。

プラチナも2.88%の大幅上昇。一時1,413ドルまで上昇し、7月2日に上昇シグナル点灯後に大きく下落する場面もありましたが、10日程かけてようやく目標値1,410ドル台に到達。

ドル円は0.7%の続落。下値メド98円60銭を突き抜けて98円10銭台まで下落した後は徐々に振れ幅を狭めて99円付近に収束中。日足チャートでは一目均衡表の雲の下限と90移動平均線付近で反発し、現在ちょうど雲の上限付近。次週木曜日7月18日には雲のねじれ部分を迎え、相場の転換点となり易い日柄。短期的には上方向へのバイアスも大きく減退し、ドル安傾向が強まる傾向に。続落か、反発か、国内3連休前後にもどちらかへ再び動き出しそうな分岐点にさしかかっているようです。
※参考:金プラチナ価格とドル円 NY市場7/11終値とチャート

国内、金価格は円高の流れを受けて0.5%の反落。昨年5月から8月までの上値抵抗線、4,300円の節目ラインが抵抗帯となってしまった形。上値目標4,380円到達に向けて、早めに突破しておきたいライン。サポートラインは4,200円付近と4,140円。
週間ベースでは+73円(+1.74%)で2週続伸。

プラチナはわずかに5日続伸も第1目標4,700円手前で足踏み。9日移動平均線が21日移動平均線をゴールデンクロスし、上向きの流れが継続。昨年高値4,711円超え辺りまでは、時間の問題か。サポートラインは4,600円、4,510円。
週間ベースでは171円(3.79%)上昇となり2週続伸。
※参考:金プラチナ国内価格7/12とチャート

2013年7月12日(金)時点の相場
国内金4,261 円 7/12(金) ▼21(0.49%)
国内プラチナ4,685 円 7/12(金) ▲3(0.06%)
NY金1,279.9 ドル 7/11(木) ▲32.5(2.61%)
NYプラチナ1,407.6 ドル 7/11(木) ▲39.5(2.89%)
ドル円98.95 円 7/11(木) ▼0.70(0.70%)

7/11(木)のその他主要マーケット指標

欧州で相次ぐ格下げ 7/13(土)

バーナンキ議長の功績 7/12(金)

年内の緩和縮小先送りでドル高牽制 7/11(木)

今年の世界経済見通しは下方修正 7/10(水)

フォワードガイダンスで低金利長期継続を示す米国以外の主要中銀 7/9(火)


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