金プラチナ短期相場観
米雇用の回復が鮮明となった週、堅調推移の株価と底堅さを見せる金
更新日:2014年7月5日(土)
4日は米独立記念日の祝日でNY市場は休場、3日も短縮取引のため実働3日半で終えた7月第1週のNY市場。日・欧の4日も閑散状態。NY時間3日朝に発表された米6月雇用統計のポジティブ・サプライズが十分に織り込まれたのかどうかは微妙なところですが、株式市場は堅調推移となりました。
日米欧主要株価指数の1週間の騰落率を見ると、
NYダウ:+1.28%(4月14日からの週の+2.38%以来の上昇率)
NASDAQ:+2.00%(5月19日からの週の+2.33%以来)
独DAX:+1.98%(3月24日からの週の+2.61%以来)
英FTSE:+1.60%(4月28日からの週の+2.05%以来)
日経平均:+2.27%(6月2日からの週の+3.04%以来)
いずれも数ヶ月ぶりの上昇率。なかでも出遅れていた日経平均の加速が目立ちます。
米10年債利回りも2.63%台へと上昇し、この1週間では4.28%の上昇率で4週間ぶりの上げ幅。
ドル円相場も4週間ぶりの上昇率とはなりましたが、+0.59%と依然、低ボラティリティ状態が続きます。
閑散状態の4日も結局102円20銭付近の節目を超えることなく、逆に一時102円割れを試し、なんとか102円台に戻して終えた形。
101.30-102.20円のレンジ状態からの脱出には、まだしばらく時間を要しそうな状況。
今週の金相場は+0.6ドル(+0.05%)の小幅高で5週続伸。1,320ドル近辺での小動き状態となっていますが、雇用統計後の下落が限定的でむしろ底堅さが目立つ展開に。
株価の堅調推移と金の底堅さの背景には、米国の利上げ観測がそれほど進行していないと思われることが影響していそうです。
イエレンFRB議長は、雇用統計の前日にも「世界的に低金利環境を必要とする時期が当面続く可能性がある」と、今回の雇用統計の好結果を予測していたかのように、利上げ観測台頭への牽制ともとれる発言をしていました。
FOMCなどの公式見解としても「当面の低金利継続」を押し通し続けていますが、この状態がいつまで続くのか、が今後の焦点となりそうです。
イエレンFRB議長の発言に変化が見られるのが先か、市場が勝手に織り込み始めるのが先か、いずれにしても、そう遠くない将来に変化が見られるはずです。
その時には、株も為替も金も、今週のような流れにはならないことが予想されます。
なお、プラチナは週間ベースで+29.2ドル(+1.97%)、3週続伸の堅調推移で1,500ドルの大台に到達しています。
金の好調に連れ、株の堅調推移にも影響され、さらに南アフリカでの相次ぐストとこれに伴う経済停滞による供給不足への懸念がプラチナ価格を下支えしている状況。
- 2014年7月5日(土)時点の相場
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国内金 : 4,626 円 7/4(金) ▼7(0.15%) 国内プラチナ : 5,217 円 7/4(金) ▼10(0.19%) NY金 : 1,320.6 ドル 7/4(金) +-0.0(0.00%) NYプラチナ : 1,507.7 ドル 7/4(金) +-0.0(0.00%) ドル円 : 102.06 円 7/4(金) ▼0.13(0.12%)
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