金プラチナ短期相場観
今年高値から安値までの下落幅に対する回復率ランキング
更新日:2015年10月9日(金)
8日のNYダウは5日続伸で8月19日以来の高値水準となり、17,000ドルの大台を回復しました。FOMC議事要旨を受けて、米国経済はそれなりの好調を維持しながらも利上げは当面先送りとのハト派寄りの解釈をしたようで、引けにかけて水準を切り上げる展開となり、世界同時株安が急速に進行し始める直前の水準に戻した形です。
NYダウは、終値ベースでの今年高値18,312.39ドルから今年安値15,666.44ドルまでの下落幅に対する回復率では半値戻しとなる、52.32%まで回復したことになります。
今年高値から安値までの下落幅に対する回復ランキングでは1位となり、中国発世界経済先行き不透明感などによるリスク回避局面からの回復基調を牽引する形となってきました。
同じく今年の下落幅の半値戻しを達成したNY原油が50.41%で2位。やはりこの反発基調が株価や新興国通貨の反発への大きなサポート材料となってなっています。
NY銀も半値戻しまであと僅かに迫る47.53%の回復率となり、トップ3を形成。
4位グループには、重要水準となる38.2%戻しまでもう少しの状況にある日経平均、インドネシアルピア、ロシアルーブル。(※為替は全て各国通貨単位あたりのドル価格の形式で値幅計算)
日経平均は、今朝のファーストリテイリングの大幅安がなければ38.2%戻しも十分可能な水準に。
7位のNY金と8位のオーストラリアドルは23.6%戻しを超え、38.2%ラインを目指す回復の道半ば。
その他では、南アランドが23.6%戻しまであとわずかに迫り、ドイツDAXはVW問題も影響してか日米株に大きく水を空けられた状態。
ブラジルレアルやトルコリラは足下での堅調推移は目立ちますが下げ幅が大きかった分だけ回復率はまだまだ低調。
同じ状況で急反発のNYプラチナも回復率では13.67%と最下位。
新興国通貨やNYプラチナはまだまだ反発し始めたばかりの状況です。
8日のNY金相場は0.38%の小幅安で5日ぶりの反落。新規失業保険申請件数の予想以上の低下に10ドルほど急落して戻し、FOMC議事要旨では1150ドル台へと小幅急騰、急反落で1140台の元の水準に。1150ドル台の重要な節目を突破する材料とはならず。下値は1130ドル台でサポートされて再び上値トライのチャンスをうかがいつつも、なかなか突破できない状態がしばらく継続か。
プラチナは0.97%上昇で5日続伸となる堅調推移で9月24日以来2週間ぶりに950ドル台に到達。しかし、950ドル台半ばの上値抵抗線に上値を抑えられる状態となり、続伸ストップの可能性と節目突破をかけた攻防へ。突破なら上値余地を980ドル辺りまで拡大し、大底からの反発基調本格化の可能性も。下値は930ドル台がサポートされやすい水準に。
ドル円はわずかにドル安円高で小幅3日続落。FOMC議事要旨もそれほど材料視されず、120円近辺での保ち合い状態継続。この状況はもうしばらく継続濃厚か。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場10/8終値とチャート
9日の国内金価格は0.34%の小幅続落。NY金が重要水準を超えられないことで国内価格も4750円前後の重要水準が超えられない。超えると4800円台前半へと一段高も見込まれるこの節目付近と4650円付近までの範囲でしばらくは保ち合い状態か。
週間ベースでは+106円(2.3%)の反発。
プラチナ価格は0.64%の上昇で5日続伸。NYプラチナの一段高に連れての堅調推移もいったん上値を押さえられやすい水準に。8月21日以降の下落幅に対する38.2%戻しラインが3998円、底値圏からの脱却に向けてはこの4000円近辺の水準までは早めに戻しておきたいところ。
週間ベースでは+176円(4.68%)の大幅高で7週間ぶりの反発。
※参考:金プラチナ国内価格10/9とチャート
- 2015年10月9日(金)時点の相場
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国内金 : 4,705 円 10/9(金) ▼16(0.34%) 国内プラチナ : 3,936 円 10/9(金) ▲25(0.64%) NY金 : 1,144.3 ドル 10/8(木) ▼4.4(0.38%) NYプラチナ : 955.6 ドル 10/8(木) ▲9.2(0.97%) ドル円 : 119.93 円 10/8(木) ▼0.07(0.06%)
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