金プラチナ短期相場観

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貿易と欧州リスクを反映、ZEWドイツ景況感も3カ月ぶりの急反落

更新日:2018年10月17日(水)

ZEWドイツ景況感指数 2018年10月10月のZEWドイツ景況感指数は、期待指数が-24.7となって3カ月ぶりの急反落。7月と並んで2012年8月(-25.5)以来の低水準。現況指数も9月の76.0から70.1へと急落し、2016年12月(63.5)以来1年10カ月ぶりの低水準。

米中貿易戦争激化の影響に加え、英国の合意なき離脱への警戒感も続く状況のなか、ドイツ国内の政局不安も高まり始め、イタリアの予算問題も合わせた欧州リスクも増大。
ドイツ経済省は15日発表した月報で、第3四半期は景気が減速するものの、第4四半期には再び成長が加速するとの見方を示していましたたが、ZEW景況感指数では第4四半期スタート月に急失速。

現況指数が85以上の高水準でピークアウトすると期待指数もピークアウト、ともに急落局面となって期待指数はマイナス圏へ、現況指数も大きく水準を切り下げるパターンが歴史的には繰り返されています。
今回も同様のパターンに入りつつあった状態で、期待指数はマイナス圏へと急落しましたが、現況指数はそれほど急落せず、7月にはいったん底打ちの可能性も示して期待指数も現況指数も2カ月連続での上昇となっていましたが、にわかに雲行きが怪しくなってきた様子です。

現況指数がさら水準を切り下げる展開が続くようだと、欧州リスクを増幅させることにもなりかねません。そうなれば、来年夏とされるECBの利上げ先送り観測が台頭することにもなりそうです。

NY金・日足チャート 2018/9/12 - 10/1616日のNY金相場は+0.7ドル、0.06%の小幅続伸。7月31日(1233.6)以来、2カ月半ぶり高値水準での小動き。時間外にはユーロ高ドル安の流れで1230ドル台半ばまで上昇、NY市場では同時株安の巻き戻しの流れが強まり、NYダウは7カ月ぶりとなる500ドル超、2.17%の大幅高。米9月鉱工業生産の好結果などもリスクオン材料となり、ドルの買い戻しも進行。軟調推移となった金はNY引け後には1230ドル割れ。2日連続で1230ドル台半ばで上値を押さえられた形ながら、底堅さも。90日移動平均線(1225.3)にサポートされる状態が続けば上値目標1240ドル台までもう一段の上値トライのチャンスも。

NYプラチナ・日足チャート 2018/9/12 - 10/16NYプラチナ相場は+0.4ドル、0.05%の小幅続伸。7月9日(853.5)以来、3カ月ぶり高値水準での小動き。840ドル台前半から850ドルまでの小幅レンジ内での保ち合い推移となり、上下8ドルに満たない値幅は今年2番めの小動き。抵抗水準の850ドルを超えることができれば860ドル台へともう一伸びの可能性も、失速感も漂い始める状態でもあり、840ドルを維持できなくなれば調整局面入りで810ドル台までが下値目安に。

ドル円・日足チャート 2018/9/12 - 10/16ドル円は50銭超のドル高円安となって反発。日経平均の大幅反発に好調な米経済指標、米株の大幅反発などリスクオンの流れで円安基調が進行。麻生財務相の「米国との貿易交渉に為替が入ることはない」発言などを好感して東京市場で112円台を回復すると、ジリジリと水準を切り上げる形で112円30銭台まで上昇。90日移動平均線(111.52)にサポートされて3月から10月までの上昇幅の23.6%戻し、112円20銭台を回復した形となり、9月後半の急騰分をほぼ全て巻き戻して調整局面を終えた状態に。米10年債利回りが小康状態となり、行き過ぎたリスクオフ状態も巻き戻された状態に。目先は米財務省の為替報告書、FOMC議事要旨や米経済指標、欧州発のリスク要因、サウジ情勢への警戒感なども材料に新たな展開にも。113円台トライに向けてはそれなりの材料が必要となり、下方向には111円70銭台の安値を更新すると110円台後半までが下値目安にも。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場10/16終値とチャート

17日の国内金価格は+7円、0.15%の小幅高となって4日続伸。円安基調に押し上げられて7月20日(4744)以来3カ月ぶりの高値水準となり、節目の4730円も上抜け。反発基調再加速への可能性を示す動きとなり、当面の上値目標は7月高値圏4830円台。目標到達に向けては下向きの90日移動平均線(4696)を9-21日移動平均線が上抜けてサポートラインを形成することが必須条件に。

プラチナ価格は+8円、0.25%高で4日続伸。2週間ぶりの高値水準となり、上値目標3220円台に向けた流れは少しづつ進行。2週間前の高値水準3258円を超えるのに時間を要し過ぎると反落警戒感も高まり、この水準で反落となればダブルトップ形成へとネガティブなチャート形状も連想され、そうなった場合には先週安値3177円は下抜けてはならない重要水準に。
※参考:金プラチナ国内価格10/17とチャート

2018年10月17日(水)時点の相場
国内金4,736 円 10/17(水) ▲7(0.15%)
国内プラチナ3,253 円 10/17(水) ▲8(0.25%)
NY金1,231.0 ドル 10/16(火) ▲0.7(0.06%)
NYプラチナ846.7 ドル 10/16(火) ▲0.4(0.05%)
ドル円112.30 円 10/16(火) ▲0.55(0.49%)

10/16(火)のその他主要マーケット指標

米住宅建設許可件数は8年ぶりの減少トレンドでピークアウトへ 10/18(木)

貿易と欧州リスクを反映、ZEWドイツ景況感も3カ月ぶりの急反落 10/17(水)

NY連銀製造業景況指数、10月は好調維持も暗雲も 10/16(火)

三役好転で短期的には強気相場入りの国内金価格の警戒感 10/15(月)

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