金プラチナ短期相場観
国内金価格の半値戻しと三役好転、三角保ち合いも微妙な状況に
更新日:2021年4月26日(月)
3ヵ月続落で迎えた4月も最終週。NY金も国内金価格も4ヵ月ぶりの上昇となることはほぼ確実視される状況ながら、FOMCと日銀金融政策決定会合がほぼ無風通過となることが前提。そして4月に入って調整局面が続く米10年債利回りのトレンドに極端な変化が見られないことも必要。
そんな週明け、時間外のNY金は1770ドル台半ば、先週末水準での小動きから1780ドルトライへ。NYプラチナは1230ドル台半ば、週末からは微妙に上昇傾向で1240ドルを試す場面も。日経平均の小反発スタート後のマイナス圏への反落に合わせて為替は1ドル=107円80銭近辺まで小幅下落も90銭台へと反発、しかし日経平均のプラス圏回復とともに107円80銭割れへと反落。
26日の国内金価格は先週末から-20円、0.3%の続落。90日移動平均線(6696)と9日移動平均線(6716)を上回る状態はなんとか維持も、下げ止まりからゆるやかな上昇軌道への兆しとなっていた90日線は失速。ゆるやかな上昇基調となっていた短期トレンドも失速状態となり、トレンド逆転もチラつく状況にも。6700円の節目を割り込むようならそうなって一段安の展開へ、逆三角保ち合い下限付近となる6640円近辺までが短期下値目安に。6780円超へと切り返すことができれば強気トレンド延長、逆三角保ち合い上抜けトライとなって6850円辺りまでが上値目標に。
日足・一目均衡表では転換線(6707)と雲の上限(6715)を上回る水準を維持し、遅行線も相対する価格水準(6628)を上回っての推移が続き、三役好転をなんとか維持。年初の今年高値から3月の今年安値までの半値戻し(6715)と重なる雲の上限が目前に迫り、その3月安値を起点とした斜行三角保ち合い下限付近にも位置し、複数のポイントにサポートされるか、まとめて下抜けてしまうのか、今後の流れを左右しかねない重要な攻防局面に。遅行線が雲の上限に上値を押さえられて反落し、90日移動平均線を下抜け、現状の上値の重さを象徴している様子も。
プラチナ価格は+99円、2.18%の反発で4月9日(4677)以来、2週間ぶりの高値。一度は失敗した先週後半の短期上値目標4630円台に到達。9日移動平均線(4539)と21日移動平均線(4574)との抜きつ抜かれつの揉み合い状態で上下動を繰り返す概ね横ばい推移の範囲内で、短期的には下値も上値も切り上げる形となってトレンド好転目前にも。目先、もう一段の上値トライも見込まれ、4680円程度までが短期上値目標。4530円が当面の下値サポート、かつトレンド転換点、割れると4月安値4420円台を目指す流れに。
日足・一目均衡表では転換線(4531)を上回り、基準線(4571)も今朝の急騰で上抜け。雲の上限(4493)にサポートされる状態も続き、遅行線も相対する価格水準(4580)をなんとか上抜けたところでギリギリ三役好転へ。厳密には転換線が基準線を上回る必要も。なお、昨年11月以来の上昇トレンドの下値サポートラインを割り込んだ後、新たに4月半ば安値を起点に上昇チャネルを形成の兆しにもなり、これが続けば転換線と基準線上抜けも時間の問題に。ただし、今年高値と4月高値を結ぶラインが通過する4700円近辺がレジスタンス候補にも。
※参考:金プラチナ国内価格4/26とチャート
- 2021年4月26日(月)時点の相場
-
国内金 : 6,718 円 4/26(月) ▼20(0.30%) 国内プラチナ : 4,633 円 4/26(月) ▲99(2.18%) NY金 : 1,777.8 ドル 4/23(金) ▼4.2(0.24%) NYプラチナ : 1,233.1 ドル 4/23(金) ▲24.6(2.04%) ドル円 : 107.88 円 4/23(金) ▼0.08(0.07%)
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