金プラチナ短期相場観

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エネルギー価格急落で8月CPIは急低下、コアCPIは下げ渋り

更新日:2024年9月12日(木)

CPI×コアCPI×メディアンCPI×16%トリム平均CPI×スティッキーCPI 2024年8月8月の消費者物価指数では、コアCPIが前月比で+0.2%予想に対して+0.3%と上振れたことを受けて次週、9月FOMCでの0.50%利下げ観測が後退、0.25%利下げ有力となって米長期金利上昇とドル高で反応。
前日にはNY原油が2年9ヵ月ぶり安値となる65ドル台まで低下した現状、エネルギー価格の急落でCPI総合指数は急低下、エネルギー関連を除くコアCPIは下げ渋り。
前年比では、8月CPIは+2.53%。7月からは-0.36%の急低下で5ヵ月続落、3年半ぶりの低水準。
コアCPIは前年比+3.20%。7月からは+0.03%、わずかながら5ヵ月ぶりに上昇、ただし3年4ヵ月では2番めの低水準。

セクタ別では、
エネルギー価格(ウェイト6.94%)が前年比-4.0%。7月の+1.1%から急低下、半年ぶりの前年割れで7ヵ月ぶりの低水準。
食品価格(ウェイト13.43%)は前年比+2.1%。7月の+2.1%から低下して3ヵ月ぶり低水準。4年半では最低タイ。
これらを除くコア指数のうち、
モノの価格(ウェイト18.45%)は前年比-1.9%。7月から変わらず、少なくとも2018年以降では最低水準。
サービス価格(ウェイト61.19%)は前年比+4.9%。7月から変わらす、2年3ヵ月ぶり低水準で下げ渋り。

主な項目別では、
ガソリン価格(ウェイト3.53%)が前年比-10.3%。7月の-2.2%から急低下で13ヵ月ぶりの低水準。
自動車保険(ウェイト2.97%)は前年比+16.5%。7月の+18.6%を下回り、4ヵ月連続の低下で1年4ヵ月ぶり低水準。しかし依然、高水準。
賃貸住宅(ウェイト7.66%)は前年比+5.0%で7月の+5.1%から低下、2年4ヵ月ぶりの低水準。
帰属家賃(ウェイト26.83%)は前年比+5.4%。2年2ヵ月ぶり低水準となった7月の+5.3%から上昇、下げ渋り。

クリーブランド連銀のメディアンCPIは前年比+4.17%。7月の4.26から低下、2ヵ月ぶりの低水準。2年8ヵ月では2番めの低水準。
16%トリム平均CPIは前年比+3.22%。前月の3.31を下回り、5ヵ月連続低下、3年ぶりの低水準。
アトランタ連銀のスティッキーCPIは前年比+4.07%。前月の4.13を下回って5ヵ月続落、2年8ヵ月ぶりの低水準。
8月の賃金上昇率(平均時給)とCPIとの格差(賃金-CPI)は+1.30%となり、1年1ヵ月ぶりの高水準。コアCPIとの格差は+0.64%で2年10ヵ月ぶりの高水準。

NY金・日足+20日移動平均線 2024年9月11日11日のNY金は-0.7ドル、0.03%の小幅安で3日ぶりの反落。アジア時間には2540ドル台から前日高値を超えて2550ドル台へ、高値では2560ドル手前まで上昇して失速。NY朝には米8月CPIの結果を受けて米長期金利急騰、ドル高急進となった流れで急落。2550ドルを割れると2540ドル割れへ、安値では一時2530ドル割れで切り返し、NY午後には2540ドル台を回復。結果的に2550ドルの節目上抜けトライに失敗、9月の0.50%利下げ観測後退で上値トライへの勢いもやや削がれた感も、2520-2550ドルの高値保ち合いレンジを維持してFOMC待ちへ。引き続き上方ブレイクなら最高値更新、2600ドルの大台近辺を目指す流れへと向かう可能性。下方ブレイクなら調整局面入り、下値目標は7月末安値(2351.9)から8月最高値(2570.4)の半値戻し(2461.2)辺りまで。

NYプラチナ・日足+20日移動平均線 2024年9月11日NYプラチナは+11.9ドル、1.26%の反発で8月27日(962.8)以来、2週間ぶりの高値。前日に引き続き、この日も時間外はほぼ940ドル台での保ち合い推移、NY市場ではCPI後に乱高下。発表直後にはNY金に追随する形での下落も930ドル台半ばまでと限定的、これが安値となって下げ渋ると、NY午後にはNY金の反発局面をきっかけに米株の反発にも連れる形で950ドル台後半へと急上昇。高値では一時960ドル超え、940ドルの節目上抜けに伴う短期上値目標960ドル付近に到達。短期的には一服感も、次週FOMC後にNY金が高値トライへと向かい、これに追随する展開となれば8月高値圏980ドル台が次の上値目標にも。

USDJPY・日足+20日移動平均線 2024年9月11日ドル円は-11銭、0.08%の小幅続落。東京朝には142円40銭台から軟調推移、中川日銀審議委員のタカハ発言をきっかけに売り圧力が強まって142円割れ、今年安値更新トライから午後には141円も割れて140円70銭台まで下落。昨年12月28日(140.26)以来、8ヵ月半ぶりの安値をつけて切り返すと141円半ばへと戻して欧州時間には一服。NY朝には8月CPIの結果を受けて141円70銭台から142円50銭台まで急騰で反応。しかし同時に急騰した米10年債利回りの低下に連れて失速すると141円20銭台まで巻き戻し。ただしNY午後には再び米10年債利回り上昇と株高の流れにも連れる形で反発、NY終盤には142円半ばまで再上昇。142円の節目割れの場合の短期下値目安、2023年1月安値(127.21)から今年7月高値(161.95)の61.8%戻し(140.48)付近まで下げて下ヒゲを残し、大幅利下げ観測後退の現状からはいったん底打ちの可能性も。引き続き140円半ばまでの下値再トライの可能性も残しながら、143円20銭超へと切り返す展開となれば145円半ば辺りまでを目安に反発局面形成へも。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場9/11終値とチャート

12日の国内金価格は+42円、0.33%の反発。前日の下げをほぼ取り戻して下げ渋り、上値も下値も微妙に切り下げる短期下落トレンド途中での一服。12620円の節目を突破できればトレンド反転に向けた上値トライへ、9日移動平均線(12678)を上抜けて弱気パーフェクトオーダーからも脱却、12700円の大台回復が短期上値目標に。逆に12570円の節目割れへと反落なら短期下落トレンド継続で下値トライ再開、9月安値を更新して12400円近辺までが下値目安に。

プラチナ価格は+101円、2.17%の反発。上値も下値も切り上げる反発局面が続くなか、4710円の節目上抜けに伴う短期上値目標4750円に到達。9日移動平均線(4668)も再び上抜けて弱気パーフェクトオーダー解除で21日移動平均線(4762)にも急接近。ただしトレンド的には小幅調整も、多少の行き過ぎなら4800円の大台付近も視野に。下方向には4650円の節目を割れると形成逆転へ、4600円の大台割れが短期下値目安に。
※参考:金プラチナ国内価格9/12とチャート

2024年9月12日(木)時点の相場
国内金12,615 円 9/12(木) ▲42(0.33%)
国内プラチナ4,759 円 9/12(木) ▲101(2.17%)
NY金2,542.4 ドル 9/11(水) ▼0.7(0.03%)
NYプラチナ956.2 ドル 9/11(水) ▲11.9(1.26%)
ドル円142.37 円 9/11(水) ▼0.11(0.08%)

9/11(水)のその他主要マーケット指標

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エネルギー価格急落で8月CPIは急低下、コアCPIは下げ渋り 9/12(木)

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