金プラチナ短期相場観

金プラチナ短期相場観

VIX指数も今年最高値圏、リスク懸念もそろそろピークの可能性も

更新日:2013年10月9日(水)

VIX指数は8日終値で20.34へと上昇、6月20日につけた今年最高値20.49に次ぐ高値水準となっています。この時は米FOMCでバーナンキFRB議長がQE縮小への可能性を示唆した直後、NYダウが347ドル下落し、NY金相場は1,300ドル台後半から1,280ドル台へと6.39%の急落で反応しました。現在の市場の恐怖感は、6月の時と同レベル、今年最大級に高まってきたことを示します。NYダウは2日連続で100ドル超の下落となっていますが、金相場にはやや膠着感も。

今回は、マスコミが騒ぎ立てる米国のデフォルトリスクに警戒する向きと、チキンレースはもうじき終了とたかをくくる向きとに分かれているようにも見えます。前者優勢のNYダウに対し、後者優勢になりつつあるドル円などは、ドル売り圧力が強いなかでもドル買いの動きが頻繁に見られ始めます。
金の場合は、前者が上昇要因で後者が下落要因の混在、さらにその後の方向性も、今回の米政局混乱によるQE縮小先送り濃厚というサポート材料と、年末年始以降のQE縮小開始と米景気回復による売り材料とで、やや動きにくそうな傾向もありそうです。

米国のデフォルト回避に向けては、一時的な債務上限引き上げについては共和党とオバマ大統領の双方歩み寄り、という動きも見られたようですが、相変わらずオバマ大統領は「無条件」を主張して折れる気配はなさそうです。
次期FRB議長にはイエレン氏の指名で落ち着いたようで、少しづつ、何かが動き出しているのかもしれません。
VIX指数も今年最高値圏に達したことで、そろそろ落ち着き始めても良さそうなものですが・・・。

NY市場、金相場はほぼ変わらず。高値では1,330ドルまで上昇して反落、下値も堅いが上値も重い膠着状態に。現在の1,320-30ドル近辺は9月後半にレンジ形成した落ち着き易い水準。流れは上方向へと転換の兆しもあり、上値目標1,380ドルも米財政協議の行方次第のところも。移動平均線が集中し、相場急変の可能性も示唆。それなりのリスク懸念が急浮上することになれば急上昇、リスク限定的で決着すれば大きく反落の可能性も。当面のサポートラインは1,300ドル台。

NYプラチナ・日足チャート 2013/9/11 - 10/8
プラチナはわずかに上昇して3日続伸。大幅続落のNYダウを見限って金の流れに追随。その甲斐あってか、10月に入っての急落からの反発局面での出遅れ感も解消、相場の勢いは金と同様、ほぼニュートラル水準まで回復。サポートラインは1,370ドル。

ドル円は0.18%反発。円高方向へ96円台半ばまで、円安方向に97円20銭台まで振れて元の水準へと、動き出しのそぶりを見せるフライングのドル買いも長続きせず。今朝も共和党の歩み寄り報道に反応して97円台まで急騰する場面も。ドル買い待ちの潜在パワーが見え隠れするも決定的な要因待ちの状態が継続。流れは下向きながらも目標到達済で反発への下地も。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場10/8終値とチャート

国内、金価格は小幅続伸。しかし、サポートライン改めレジスタンスラインの4,300円手前の足踏み状態が1週間継続。超えることができれば、今度は再び重要なサポートラインとして機能することに。しかし、まだ少し勢いに欠ける状況か。下値リスク4,150円も継続。

プラチナは0.55%の反発。4,566円の9日移動平均線線まであとわずか、さらに少し上、前回目標値であり重要な節目の4,600円の大台ラインを回復できれば流れも大きく変わっている可能性も。サポートラインは4,490円。
※参考:金プラチナ国内価格10/9とチャート

2013年10月9日(水)時点の相場
国内金4,295 円 10/9(水) ▲7(0.16%)
国内プラチナ4,551 円 10/9(水) ▲25(0.55%)
NY金1,324.6 ドル 10/8(火) ▼0.5(0.04%)
NYプラチナ1,403.7 ドル 10/8(火) ▲1.8(0.13%)
ドル円96.87 円 10/8(火) ▲0.17(0.18%)

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