金プラチナ短期相場観
シャットダウン瀬戸際の攻防続く
更新日:2013年10月1日(火)
根拠はわかりませんが、米格付け会社ムーディーズは、「米国は恐らく政府閉鎖を回避するだろう」との見通しを出していました。オバマ大統領もシャットダウン回避に向けて奔走しているようですが、どうも雲行きは怪しそうです。上院と下院との間でのオバマケア修正を巡る暫定予算案のキャッチボールが延々と続いています。
しかしながら、市場はある程度織り込み済の様子も見受けられ、昨日こそNYダウが100ドル超下げたものの、これ以上リスク回避的な流れが加速する様子もなく、今朝11時前には、下院共和党がオバマケア変更などを盛り込まない暫定予算案提出の見通し、とのロイター報道を受けて株価やドル円が急騰する場面もありました。ドル円は一時98円70銭台まで上昇し、再び反落しています。
ちょっとしたきっかけで敏感に反応する株価や為替市場に対して、金相場は今のところ、ほぼ無反応。方向性がはっきりと見えるまで様子見の構えのようです。金市場にとっては、今現在の混乱の状況自体がサポート材料となっているのかもしれません。
そうはならないプラチナは軟調推移が続きます。
本日13時以降、シャットダウン回避で流れが変わるのか、逆に加速するかの分岐点を迎えつつあります。
その後、夕方には安倍総理の消費税増税と経済政策の発表へ。
NY市場、金相場は0.9%の反落。1,350ドル台の高値から1,322ドルの安値までやや大きく振れる展開。安全資産買いから、不透明感による売り、或いは事態収拾によるリスクオン懸念もあったのか、売り優勢へ。それでも日々の値動きでは狭いレンジ内での推移が継続。目先、上下の節目は1,340ドルと1,320ドル。どちらへ抜けても水準が変わる可能性。
この1ヶ月間では-69.1ドル(-4.95%)の反落。7-9月期で見ると+103.3ドル(+8.44%)の上昇。
プラチナはわずか0.18%の反落。ゆっくりとした下落基調が続くなか、1,400ドルの大台ラインがサポートラインとなる場面も。基本的には金の値動きに連動する状態が継続するも下値目標1,380ドルが点灯中。
月間ベースでは-114.7ドル(-7.51%)の大幅反落。第3四半期は+75.5ドル(+5.65%)の上昇。
ドル円は月曜朝に開けた下方向への窓を締める展開で98円台前半へ戻して先週末の水準へ。97円半ばまで下げて反発する底堅さも。目先の不透明感が払拭できればゆっくりと円安ドル高方向へと戻る可能性は高いと思われるものの、今しばらくは不安定な動きも避けられない状況。97円割れのリスクを抱えながら、99円台に持ち直せは円安方向の流れも強まりそう。
月間ベースでは+5銭(+0.05%)とほぼ変わらず。四半期ベースでは-99銭(-1.0%)の円高ドル安。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場9/30終値とチャート
国内、金価格は0.5%反落。4,380円の重要水準前後を行ったり来たりの流れが6日め。不透明感が続く状態ではこの水準からは離れられない様子。サポートラインは4,300円、レジスタンスは4,550円。
プラチナは4日続落となる0.7%の下落で下値目標4,600円近辺にあとわずかのところまで到達。不透明要因や重要イベントなどが続く今週、この後の乱高下も予想され、第2目標4,560円辺りまでの下落リスクにも警戒要か。
※参考:金プラチナ国内価格10/1とチャート
- 2013年10月1日(火)時点の相場
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国内金 : 4,370 円 10/1(火) ▼22(0.50%) 国内プラチナ : 4,618 円 10/1(火) ▼33(0.71%) NY金 : 1,327.0 ドル 9/30(月) ▼12.2(0.91%) NYプラチナ : 1,412.4 ドル 9/30(月) ▼2.5(0.18%) ドル円 : 98.21 円 9/30(月) ▲0.03(0.03%)
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