金プラチナ短期相場観

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「日経平均1万9000円」を中国がサポート?

更新日:2015年3月2日(月)

「日経平均1万9000円」という見出しが新聞一面を飾る日も目前に迫ってきた様子です。年初から1,347円、7.7%も上昇した日経平均は2月末には18,800円付近へ到達、3月初日も一時18,930円台まで上昇。
世界同時株高状態が続き、19,000円は単なる通過点で2万円の大台も視野に、という論調が大勢となっています。様々なサポート要因があるなかで、19,000円の節目突破へのサポート材料の一つとして、中国景気の底入れ期待も貢献しそうな状況です。

中国の国家統計局が1日に発表した製造業PMIは2カ月連続での節目50割れとなったものの、前月からはわずかに上昇。HSBCが今朝発表した製造業PMI改定値は上方改訂され、3カ月ぶりに50割れ水準から脱し、いずれも昨年後半から続いた低下傾向に歯止めがかかり、底入れの兆しも見え始めます。
これと並行し、中国人民銀行は2月28日に政策金利の引き下げを発表。ここ3カ月で2回めとなる利下げによって、低迷する景気を刺激します。さらに追加利下げも予想される状況にあり、日欧中の金融緩和政策が世界同時株高を支える状況もまだしばらく継続しそうな様相です。

引き締め方向へ向かう米英に対して、日欧を中心とした緩和組に中国が加勢した形で、ドイツ株や日本株の強力な援軍となりそうです。
中国の緩和策と景気回復期待は、日本株高を通じての間接要因、リスクオン方向への流れとなる直接要因としてもドル高円安傾向へのサポート材料にもなります。

また、中国経済の回復期待は世界の金大国、中国の金消費需要回復への期待も高めることにつながります。
足元ではいったん底入れの兆しも見え始めるNY金相場の上昇と円安との同時進行により、国内金価格にとっても大きなサポート要因となりそうです。

2日の国内金価格は0.84%続伸。2月13日以来半月ぶりの水準を回復し、1月後半以降続いた下落トレンドから脱出しつつある状況に。1月23日につけた今年高値5,298円から2月24日の4,934円までの下落幅364円に対する23.6%戻しライン、5,020円付近まで反発。抵抗線にもなりやすい現状水準を突破できれば脱下落トレンドも本格化。38.2%ライン5,073円近辺が次の節目に。

プラチナは0.99%の上昇となり4営業日続伸。1月23日の今年高値5,193円から2月24日の4,778円まで1カ月間の下落トレンドの値幅415円に対する23.6%戻しライン4,876円を既に上回り、トレンド転換へ。次の目安となる38.2%ライン、4,937円辺りまでは比較的上昇しやすい水準。ただし21-90日までの移動平均線が集中する4,900円近辺がいったん抵抗水準となる可能性も。
※参考:金プラチナ国内価格3/2とチャート

2015年3月2日(月)時点の相場
国内金5,018 円 3/2(月) ▲42(0.84%)
国内プラチナ4,891 円 3/2(月) ▲48(0.99%)
NY金1,213.1 ドル 2/27(金) ▲3.0(0.25%)
NYプラチナ1,185.6 ドル 2/27(金) ▲12.0(1.02%)
ドル円119.64 円 2/27(金) ▲0.23(0.20%)

2/27(金)のその他主要マーケット指標

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