金プラチナ短期相場観

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住宅価格上昇率が賃金上昇率を上回って6年め、そろそろ警戒感も

更新日:2018年3月29日(木)

FHFA住宅価格指数と賃金上昇率 2018年1月今週発表された1月のS&Pケースシラー住宅価格指数は、指数としては最高水準付近まで上昇し、前年同月比では+6.40%で3年半ぶりの上昇率となっています。
先週発表されたFHFA住宅価格指数(HPI)も同様の傾向で、指数としては2015年末から最高水準を更新する状態が丸2年以上続いています。HPIは1月に前年同月比+7.27%となり、こちらは2013年10月(+7.43%)以来、4年3カ月ぶりの高水準となっています。

いずれの住宅価格指数でも、現状の上昇率は賃金上昇率を大きく上回る水準での推移が続いています。
HPIと平均時給の前年比の推移を比較すると、HPI前年比が最後に賃金上昇率を上回ったのが2012年4月。住宅価格上昇率が賃金上昇率を上回る状態は1月時点で5年9カ月、現在6年めを迎えています。

2006年以前の賃金上昇率データは確認出来ていないため、4%と仮定した場合、
HPIは1998年2月に4%超え、2006年10月に4%割れ。前回、住宅価格上昇率が賃金上昇率を上回っていた期間は8年8カ月。
なお、賃金上昇率が住宅価格上昇率を上回る状態は2006年10月から2012年3月までの5年5カ月、ということになります。

住宅価格上昇率はバブル期の水準には及びませんが、賃金上昇率に比べて速すぎる上昇が続き、一般庶民にとっては「高くて買えない」状態が、歴史的に見ても長期間続いています。

NY金・日足チャート 2018/2/22 - 3/2828日のNY金相場は0.89%の大幅続落で1週間ぶりの安値水準。中朝首脳会談で朝鮮半島非核化への思惑が広がり、リスク回避の巻き戻しとともにドル安の巻き戻しも急速に進行。ドル全面高の流れを受けて時間外の1350ドルからコンスタントな下落基調となってNY市場では一時1330ドル割れ。高値トライに向けた流れは急失速、1月と2月、3月高値とでトリプルトップの可能性を残す形となり、1310ドルから1360ドルまでのレンジ半ばに位置し、イースター休暇をはさんで新たな展開待ちの状態に。

NYプラチナ・日足チャート 2018/2/22 - 3/28NYプラチナ相場も0.62%の続落で12月29日以来、3カ月ぶりの安値水準。金に連れての軟調推移で時間外の950ドル台からNY市場では一時940ドル割れ。NY引け後には940ドル台を回復してはいるものの、日足レベルではゆるやかに下降する20日移動平均線に上値を押さえられる軟調な流れが続き、940ドルから960ドルのレンジでのなかで一段水準を下げた形となり、再度940ドルを割り込むようなら930ドル割れへと一段安の展開も。上方向には950ドルから960ドルまでが強めの抵抗水準となりつつあり、これを超えると970ドル台までの反発も。

ドル円・日足チャート 2018/2/22 - 3/28ドル円は1.4%の大幅反発となるドル高円安。騰落率としては昨年9月11日(+1.46%)以来、半年ぶりの大幅上昇。この時も2017年最安値107円30銭台をつけた翌営業日の大幅陽線となっており、今回も大底をつけての反発局面スタートを象徴する大陽線となる可能性も。東京市場での105円台半ばでの揉み合いから、欧州市場で一転ドル高円安の流れがスタートすると、習近平・中国国家主席からのメッセージで金正恩氏の米朝会談への期待感を伝えられた、とのトランプ米大統領発言などもあり、ドル高が加速して106円台へ、NY市場では米GDP上方修正や週末・月末・四半期末に向けた調整も重なり半月ぶりの107円にもワンタッチ。終値では1カ月ぶりのドル高円安水準となる106円80銭台を維持し、今朝の東京市場では60銭台へとやや一服感。節目となっていた106円台半ばを上抜けたことで、ドル高円安方向への流れがもう一段進行する可能性も高まり、当面の上値目標としては昨年11月からの下げ幅の38.2%戻しとなる108円台前半から半ば辺りまで。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場3/28終値とチャート

29日の国内金価格は0.16%の小幅続落。短期上昇トレンドを維持しながらも失速状態が継続。下値は21日移動平均線をゴールデンクロスしつつある9日移動平均線がサポートに、上値は4911円の直近高値を上抜けできれば90日移動平均線(4955)付近までの上昇も。

プラチナ価格は0.44%の反発。12月安値(3421)との2番底(3428)をつけての反発局面が進まず、安値圏での三角保ち合いを形成。レジスタンスとなっている9日移動平均線(3460)をしっかり上抜けできれば上値目標は3520円台へ。下方ブレイクとなって今年安値更新となると下げ幅再拡大の展開で下値目安は3360円台まで。2016年10月安値(3352)も意識され、2016年1月安値(3334)と合わせて3番底をつけに行く形にも。
※参考:金プラチナ国内価格3/29とチャート

2018年3月29日(木)時点の相場
国内金4,881 円 3/29(木) ▼8(0.16%)
国内プラチナ3,452 円 3/29(木) ▲15(0.44%)
NY金1,330.0 ドル 3/28(水) ▼12.0(0.89%)
NYプラチナ940.8 ドル 3/28(水) ▼5.9(0.62%)
ドル円106.86 円 3/28(水) ▲1.48(1.40%)

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