金プラチナ短期相場観

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2月シカゴ連銀全米活動指数は過去11年間で2番めの高水準

更新日:2018年3月27日(火)

シカゴ連銀全米活動指数 2018年2月2月のシカゴ連銀全米活動指数は+0.88となり、市場予想の+0.15を大きく上回り、過去平均を示す0.0を上回る状態は6カ月連続。水準としては10月の+9.0以来4カ月ぶりの高水準。10月の水準は2006年12月(+0.95)以来10年10カ月ぶりの高水準であり、今回の2月は過去11年間では2番目の高水準ということになります。

構成する4指数はいずれも1月から上昇し、生産・所得は4カ月ぶりの水準で+0.5、雇用・労働時間は+0.31で2014年4月(+0.32)以来3年10カ月ぶりの高水準。
個人消費・住宅は-0.02で5カ月ぶりの水準。サブプライムショックの2007年以降は住宅市場が大きく落ち込んだため、この指数はこれ以降マイナス圏、つまり過去平均以下の成長が続いていましたが、昨年9月には10年4カ月ぶりにマイナス圏を脱出する0.0まで上昇し、それ以降はわずかなマイナス幅での推移が続きます。住宅市場の好調とともに個人消費の好調ぶりも示す状況となっています。
売上・受注・在庫は+0.09で7カ月連続でのプラス圏推移となっています。

好調な結果を受けてわずかにドル高へと反応したようにも見えましたが、極めて限定的。市場の変動要因が政治主導となっている現状では、米国経済の好調を示す指標もそれほど影響しない状態です。
政治リスクが後退し、ファンダメンタル重視の局面に戻る時まで、好調を示す状態が続くかどうかが次のテーマにもなりそうです。

NY金・日足チャート 2018/2/20 - 3/2626日のNY金相場は0.38%高となって4日続伸。米中協議により米中貿易戦争懸念後退への思惑が広がり、世界同時株安からの巻き戻しが急速に進行。NYダウは2.8%超の大幅反発となり、中国発世界同時株安からの巻き戻し局面となった2015年8月26日(+3.95%)以来2年7カ月ぶりの上昇率。リスク回避後退で上値を押さえられたNY金は時間外には1340ドル台での推移。しかし、為替はユーロ高主導でのドル安基調が続き、ロシア人襲撃事件を巡って欧米vsロシア対立の構図が強まるなどのリスク要因もあり、VIX指数は20ポイント台を維持、NY金はNY市場で1カ月半ぶりに1350ドル半ばまで上昇。1370ドル台を目標に高値更新トライへの流れ継続。

NYプラチナ・日足チャート 2018/2/20 - 3/26NYプラチナ相場は0.21%の小幅高となって3日ぶりの反発。NY市場では一時950ドル台後半へと上昇も依然960ドルラインに抵抗感。2月以降の下落局面はほぼ終息も下げ止まっただけ、という状態で反発への勢いは弱く、金との価格差は先週末の401.5ドルから404.6ドルへと連日の過去最大更新。960ドルまで低下してきた20日移動平均線に上値を押さえられる状態も続き、目先はこれを突破することが反発方向へのきっかけにも。

ドル円・日足チャート 2018/2/20 - 3/26ドル円は4日ぶりの反発で0.76%のドル高円安。週明け東京市場早朝に先週末安値104円60銭台まで下げてスタートすると米10年債利回り上昇と株高の流れとともに反発の流れが続き、欧州序盤には105円台を回復。米中貿易戦争回避期待に加え、北朝鮮・金委員長の北京電撃訪問報道などもあり、NY市場では米株の大幅高にも連れて105円台半ばへ。今朝の東京市場で注目された佐川氏証人喚問では、予想されていた「刑事訴追の恐れ」を理由に証言拒否の構えも安倍首相、昭恵夫人、官邸からの指示を否定したことで日経平均の大幅高とともに105円70銭台へと堅調推移。週をまたいで短期下値目安104円台半ばを何度か試した形にもなり、円高の流れもいったんは底打ちの可能性も。ただし106円台半ばを超えるまでは戻り売り圧力も強まりやすく、再び104円半ばの安値を更新するようだと103円台後半まで一段安への警戒感も。106円半ばを超えると昨年11月以降の下落局面の38.2%戻しとなる108円半ばが次の上値目安にも。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場3/26終値とチャート

27日の国内金価格は0.86%の続伸。2月27日(4921)以来、1カ月ぶりの水準を回復し、短期上値目標4920円近辺にもあとわずか。今年高値5127円から今年安値4792円までの38.2%戻しが4920円に相当し、一服感も生じやすいところ。NY金の一段高か、もしくは佐川氏の証人喚問などを経て円安の流れが加速するなどしてこの水準を上抜けた場合には、半値戻しの4960円、61.8%戻しの4999円などが次の上値目安にも。

プラチナ価格は1.02%の大幅高となり、3日ぶりの反発。2番底をつけて反発した形となり、下値目安3410円に対しては3428円までの下落にとどまって流れも反転方向へ。3500円の抵抗水準を突破できれば反発基調加速で3560円台へ、逆に今年安値再更新の場合には3400円割れへ。金との価格差は12月29日の1444円を超えて1448円へと過去最大を更新。
※参考:金プラチナ国内価格3/27とチャート

2018年3月27日(火)時点の相場
国内金4,911 円 3/27(火) ▲42(0.86%)
国内プラチナ3,463 円 3/27(火) ▲35(1.02%)
NY金1,355.0 ドル 3/26(月) ▲5.1(0.38%)
NYプラチナ950.4 ドル 3/26(月) ▲2.0(0.21%)
ドル円105.54 円 3/26(月) ▲0.80(0.76%)

3/26(月)のその他主要マーケット指標

ユーロ圏景況感指数は3カ月続落、ユーロ安ドル高で金も失速 3/28(水)

2月シカゴ連銀全米活動指数は過去11年間で2番めの高水準 3/27(火)

国内金価格はNY金との連動フェーズ入りで反発基調スタート? 3/26(月)

世界同時株安再開とドル安加速でNY金は大幅高 3/24(土)

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