金プラチナ短期相場観

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ドル円は8ヵ月ぶりの高ボラ、NY金は1年半ぶり低ボラ

更新日:2021年7月29日(木)

金・プラチナ・ドル円の1日当たりの変動値幅・月間平均 2021年7月今後数回のFOMC会合でテーパリングに向けた状況を精査して年明けにもテーパリング開始、との市場コンセンサスからは大きく外れることもなく、しかし利上げ時期は「ずっと先」とのハト派スタンスを崩さなかった7月FOMC。
多少のタカ派傾斜も警戒していたかのように、若干のドル高とともに金は軟調推移が直前まで続きましたが、FOMC後には巻戻しの流れが進行しています。

ドル円の1日当たりの変動値幅を月間平均で見ると、7月はここまでで59.1銭。6月の53.5銭を上回り、昨年11月(65.9銭)以来、8ヵ月ぶりの高水準となっています。
年間平均では55.3銭と過去10年では最小レベルの小動きとなっていますが、米国の経済回復と雇用の回復、インフレ進展などから金融政策正常化に向けた流れが徐々に進行するのではないか、との市場の見方がドル高優勢の流れを醸成し、日々の値動きも少しづつ拡大傾向となってきた状況を示しているようです。

一方、NY金の1日当たりの変動値幅は月間平均で7月は20.0ドル。年間平均ではここまで26.6ドルとなり、2020年の34.4ドルに次いで10年間では2番めの高水準。そのなかにあって昨年3月の64.1ドル、昨年8月の52.2ドルなどのピークを経て今年は1月の34.3ドルが最大となってここまでは値動き縮小傾向。7月の値幅は2020年1月(19.1ドル)以来、1年半ぶりの小動きとなっています。
コロナショックと価格水準のピークアウトを経て一定の価格下落とともにボラティリティも縮小傾向となり、最近では金融政策正常化に向けた転換期を迎えようかという時期となり、その警戒感も高まる状況となって値動きも一段と縮小してきたようです。

政策転換に向けた節目にもなりうるFOMCを通過し、若干の行き過ぎとなっていた可能性もあるドル円は今後一時的には値動きが縮小し、やや抑制気味にもなっていたNY金の値動きは今後、一時的には拡大傾向となる可能性もありそうです。

NY金・日足チャート 2021/6/23 - 7/2828日のNY金相場はわずかに-0.1ドル、0.01%の小反落。この日の変動値幅も上下18.3ドルにとどまり、3日連続で20ドルにも満たない小動き。FOMC前で今年の平均値幅26.7ドルを大幅に下回る膠着状態が続いたなかでは値幅拡大傾向となったこの日は1800ドルの大台ラインをはさんでの保ち合い。米10年債利回りの上下動に逆行する形で時間外には一時1800ドル台後半へと上昇後、NY市場では1790ドル台前半へと軟調推移。NY引け後のFOMC結果とパウエル議長会見を経て1790ドルの安値をつけて1810ドル手前まで、この日の高値へと急反発。利上げ開始時期は「ずっと先であることは明白だ」としたパウエルFRB議長のハト派スタンスは従来から変わらず、多少のタカ派傾斜も警戒していた金市場にとっては若干のサポート材料にも。1800ドルの節目割れに伴う下値目安1780ドル前後に対しては23日の1789.1ドルまでにとどまって下値トライは当面先送り。目先は1790ドル台が下値サポート候補となり、少なくとも次週にかけては1800ドル台を維持しての推移も予想されそうな状況に。

NYプラチナ・日足チャート 2021/6/23 - 7/28NYプラチナは+8.6ドル、0.82%の反発。1060ドルの節目割れに伴う短期下値目安1030ドル近辺への下値トライは前日とこの日の安値1044ドルまでにとどまって切り返し。23日安値1042.2ドルも下回らず、1040ドル付近での底堅さも確認する格好にも。1050ドル台を中心とした保ち合い推移を経て、NY引け後のFOMC後には金に連れて小幅乱高下、1040ドル台半ばまで下げて106ドル台へと急反発。NY引け後の時間外には1060ドル台後半での推移となり、上方向への節目1070ドルとの攻防へ。この水準を突破できれば軟調局面から抜け出して一定の反発局面形成へ、7月半ばの押し目形成水準1110ドル近辺までが短期上値目標に。下方向には1040ドル台が当面のサポート、割り込むようならあらためて1030ドル前後までが下値目安に。

ドル円・日足チャート 2021/6/24 - 7/28ドル円は13銭のドル高円安、0.12%高で3日ぶりの反発。東京時間の膠着状態を経て、FOMCでのタカ派傾斜への期待感もあってか欧州時間から動意づくと1.2%台前半から後半へと上昇基調となった米10年債利回りにも連れて109円70銭台から110円20銭台まで上昇。110円台を維持してのFOMC後には一時110円30銭手前までの高値をつけて109円80銭台へと急反落。波乱の展開となった前回6月FOMCの教訓からか、無難な見通しと会見でテーパリングには若干の前向き姿勢を示しながらも利上げは当面先とのハト派スタンスを維持。事前にやや行き過ぎた流れは巻き戻され、今朝の東京市場では109円90銭台から70銭台へと軟調推移。目先はドル高円安方向よりはドル安方向優勢、という情勢にも。109円40銭の下値サポートを維持できなくなるようなら、もう一段の下値トライへ、108円前後までが下値目安にも。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場7/28終値とチャート

29日の国内金価格は+33円、0.48%高で3日ぶりの反発。FOMC後のNY金の小反発が今朝の円高を相殺、短期下値目安6900円前後に向けた下値トライへの流れは巻戻し。ゆるやかに上昇する21日移動平均線(6972)を再び上抜けて軟調方向へと傾斜しつつあった流れも切り返す形となり、下げ止まる9日移動平均線(6993)も上抜けることができれば強気のパーフェクトオーダー再形成となって上値トライ再開に向けての追い風にも。6940円が目先の下値サポート、割れるようだと下値トライ再開へ、6850円近辺までが下値目安に。7月高値圏7050円が当面の抵抗水準、突破できれば上値トライ再開、5月の急騰局面での押し目形成水準7120円近辺が上値目標に。

プラチナ価格は+55円、1.35%の反発。前日下落分をほぼ取り戻し、6月安値(4034)以来の安値となった前日の7月安値(4063)で二番底をつけての反発へ、となる可能性も示唆する形にも。9日移動平均線(4189)や21日移動平均線(4217)などを上抜けて弱気のパーフェクトオーダーから脱出することができれば、短中期的にはダブルボトムのネックラインにもなる7月高値4385円を目指す流れにも。ただし4060円割れヘと7月安値更新なら二番底崩れへと向かい、6月安値も下回って4020円前後までの一段安も。
※参考:金プラチナ国内価格7/29とチャート

2021年7月29日(木)時点の相場
国内金6,977 円 7/29(木) ▲33(0.48%)
国内プラチナ4,118 円 7/29(木) ▲55(1.35%)
NY金1,799.7 ドル 7/28(水) ▼0.1(0.01%)
NYプラチナ1,058.1 ドル 7/28(水) ▲8.6(0.82%)
ドル円109.91 円 7/28(水) ▲0.13(0.12%)

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