金プラチナ短期相場観

金プラチナ短期相場観

緩和競争・通貨安競争激化の兆しにも先行する円安の流れ

更新日:2013年5月10日(金)

主要国の利下げや介入、自国通貨安への誘導を伴う景気刺激策は今や世界的なトレンドとなっているようで、BOA(バンカメ)によると先日の韓国の利下げは、2007年6月以降、世界各国で511回めの利下げなのだそうです。
4月にはその流れを加速させてしまった節もある日本に対する円安批判も再び聞かれ始めた矢先、再び円安の流れが加速し始めました。
しかし、今回はドル高の流れによるところも大きそうです。ドルは対円で買われているだけでなく、ユーロや豪ドルなど他の主要通貨に対しても買われています。
強弱入り交じる最近の米経済指標ですが、大きな流れでは確実に回復傾向が見られる米国は、世界で最も早く大規模緩和策に着手し、ドル安政策で景気を刺激し続け、ようやくその効果が表れ始めているのでしょう。他の国が遅れて緩和策に走りだしたことで相対的にドルが上昇し始めているとも言えます。
そう考えると、円安の流れはまだ始まったばかり、世界的な緩和競争拡大の先陣を切る日本の円安は当面、続くべきと考えることもできそうです。

NY市場、金は0.34%と小幅に反落。揉み合い状態が続くようにも見えますが、上昇目標1,540ドルは維持。サポートライン1,440ドル。
プラチナは続伸でフラッグ状態の保ち合い上限1,510ドルを突破。上値目標1,600ドル付近が浮上。サポートラインは1,480ドル。

ドル円は1ヶ月間かけて下値を少しづつ切り上げながら形成した三角保ち合いをスッと上抜けて100円の大台に。下押し圧力がやや優勢となっていた短期的な流れも上方向に転換。溜め込んだエネルギーによる当面の上昇目標は102円台半ば。
※参考:金プラチナ価格とドル円 NY市場5/9終値とチャート

国内、金は続伸で4,880円のレジスタンスライン超え。下限を4,780円まで切り上げていたペナント型の保ち合いを抜けたことで大きく上値を伸ばす可能性。目標地点は4月上旬以来の5,100円超え。
連休明けの1週間は大きく反発、169円、3.57%の上昇。

プラチナも大幅続伸で5,040円の目標をクリア。ドル円の100円超えはもう少し先と見ていた為に、プラチナの上値目標達成にも時間を要するものと想定していましたが、ドル円の大幅上昇を受けてあっさりと達成。NY市場とドル円ともに短期上昇ターゲットを目指す展開となり、国内価格もさらなる上昇余地が見込める展開。メドとしては5,200円台半ば辺りの可能性も。サポートラインは4,900円。
週間ベースでは294円、6.13%の大幅反発。
※参考:金プラチナ国内価格5/10とチャート

2013年5月10日(金)時点の相場
国内金4,905 円 5/10(金) ▲45(0.93%)
国内プラチナ5,092 円 5/10(金) ▲113(2.27%)
NY金1,468.6 ドル 5/9(木) ▼5.1(0.35%)
NYプラチナ1,516.5 ドル 5/9(木) ▲11.6(0.77%)
ドル円100.58 円 5/9(木) ▲1.58(1.59%)

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