金プラチナ短期相場観

金プラチナ短期相場観

インドの現物需要増よりも米緩和縮小条件の実現性

更新日:2013年5月30日(木)

ワールド・ゴールド・カウンシルによれば、世界最大の金輸入国インドの4-6月期の金輸入量が300-400トンに達する見込みとのこと。四半期ベースでは過去最高となり、昨年のインドの年間需要864.2トンの半分近くに迫る勢い。それでもNY金価格は1%弱の上昇にとどまり、上値の重さを露呈。
現物需要の増加見込みはサポート材料とはなるものの、当面の市場の最重要ポイントはやはり、米国の緩和縮小条件の実現性。
米雇用統計での非農業部門雇用者数が20万人以上、新規失業保険申請件数の4週平均が34万件、これが数ヶ月間継続することが必要最低条件と見られます。

来週金曜日の雇用統計では、非農業部門雇用者数の増加ペースが6ヶ月平均で20万人と見た場合には、23万人増となる必要があります。理想のペースに対して最近2ヶ月間がやや物足りない結果となった分、今回のノルマは上がっています。
さらに、本日発表の週間新規失業保険申請件数。先週時点で4週移動平均は33.95万件と目標水準に達してはいますが、この指標は上下の振れ幅が大きい為、今週も4週移動平均34.0万件以下を維持する為には、32.9万件以下となる必要があります。
今のところの市場予想は34万件程度。
緩和縮小条件の達成は、そう簡単ではなさそうです。

NY市場、金は再び1,400ドルトライへの動きで0.89%の反発。NYダウの100ドル超0.69%下落やドル安の流れに逆相関。微妙に下値を切り上げる展開で1,440ドルの上値目標にどこまで近づけるか。1,360ドル台のサポートラインも日々底堅くなりつつあり、ここが2番底となった可能性も日々高まります。

プラチナはまたも9日移動平均線を目前に反落。5月10日頃から下向きに変わった9日移動平均線がレジスタンスとなる流れが続きます。最大1,360ドル台までの下落リスクが継続。上値抵抗は1,480ドル台。その手前、1,465ドルまで切り下がってきた9日移動平均線がポイント。

ドル円は、株安の流れを受けてリスク回避傾向が強まりドル全面安。ドル円は昨秋以降の上昇トレンドのなかで、そのほとんどを21日移動平均線の上側で推移し続けています。しかし、時折やってくる調整局面では21日移動平均線を少し下回り、そこからまた反発へ、という流れを何度も繰り返しています。今朝の21日移動平均は101.01円。当面の下値目標99円80銭台辺りまで下落した後に上昇トレンドへ回帰、というシナリオも十分に考えられそうです。上方向の節目は102円40銭台に。
※参考:金プラチナ価格とドル円 NY市場5/29終値とチャート

国内、金は狭いレンジで上下に振れる展開を再開し0.8%の下落。株とドルの乱高下の影響で4,700~4,750円付近のレンジで方向感の定まらない状況。上下どちらにブレイクしてもおかしくないものの、今のところは4,570円台までの下落リスクがやや優勢。当面のレジスタンスは4,750円。

プラチナも乱高下状態で5,000円台にタッチ後の反落。金よりは下落リスクがやや高く、目標値は4,870円。上値レジスタンスは5,000円付近に切り下げ。
※参考:金プラチナ国内価格5/30とチャート

2013年5月30日(木)時点の相場
国内金4,708 円 5/30(木) ▼36(0.76%)
国内プラチナ4,929 円 5/30(木) ▼79(1.58%)
NY金1,391.3 ドル 5/29(水) ▲12.4(0.90%)
NYプラチナ1,453.0 ドル 5/29(水) ▼8.8(0.60%)
ドル円101.14 円 5/29(水) ▼1.22(1.19%)

5/29(水)のその他主要マーケット指標

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インドの現物需要増よりも米緩和縮小条件の実現性 5/30(木)

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