金プラチナ短期相場観
イエレンFRB議長による「寒波の影響」の見方
更新日:2014年2月27日(木)
今月11日に下院での議会証言を行ったイエレンFRB議長、その後「寒波の影響」により延期されていた上院での議会証言が、ようやく本日行われます。13日の予定が2週間ずれ込んだことにより、周囲を取り巻く状況にも多少変化が見られます。
G20を無事通過したことでQE縮小に伴う新興国への影響度はそれほど問題視されなくなったものの、経済指標の悪化は続きます。
1月分の小売売上高、鉱工業生産、住宅着工件数、中古住宅販売件数などはいずれも予想を下回り、2月のニューヨーク連銀製造業景気指数、フィラデルフィア連銀製造業景気指数、リッチモンド連銀製造業指数などの景況感がいずれも悪化、消費者信頼感指数も下振れ。
その度に言い訳に使用された「寒波の影響」のフレーズ。この状況をどう見るのか?という質問は必至。
また、前回のFOMC議事要旨も公開され、利上げの話題にも及び、タカ派よりの流れも気になるところ。
FOMC投票権を持ち、中立派と見られるクリーブランド連銀のピアナルト総裁は、雇用の増加を背景に緩和縮小は継続見通し、との見方を示しています。
昨日から今朝にかけては、株式市場も為替も全般的に小動きの状況、金やプラチナも上昇一服。市場はイエレンFRB議長の発言内容に再び警戒感を高める様子も。
果たして、イエレンFRB議長が「寒波の影響」をどう見ているのか。
NY市場、金相場は4日ぶりの反落となる1.09%の大幅安。日中、年初来高値となる1,345.6ドルまで上昇すると反落の流れ。米1月新築住宅販売件数が予想に反して好結果となったことを受けてさらに1,330ドル台から1,320ドル台前半へと急落。1月30日以来となる1%超の大幅調整により過熱感を少しだけ緩和。1,360ドル辺りを目指す上昇トレンド継続中。サポートラインは1,310ドル台。
プラチナ相場も4日ぶりに0.94%の反落。南アの鉱山スト開始から1ヶ月、その後の進展などの詳細が伝わらないなか、通貨南アランドの持ち直しとともに堅調推移を続けてきたプラチナの世界第2位の産出国ロシアのウクライナを巡る動向もやや気になるところ。目標水準1,470ドル近辺を目指す流れは継続中。サポートラインは1,410ドル台。
ドル円は相変わらずレンジ内推移。今週末のオプション102円60銭、月末オプションとして101円、103円の存在も噂され、非常に動きづらい状況。現状レンジ101.80-102.70円のブレイクはしばらくお預けの可能性も。今年の木曜日7週連続下落を続ける日経平均が8週連続下落となった場合でもドル円の下値は限定的か。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場2/26終値とチャート
国内金価格は4日ぶりの反落。ドル円の値動きがとまった状態となり、NY市場に完全連動の流れ。上値目標水準4,620円を目指す上昇トレンド中の調整。サポートラインは4,480円。
プラチナは小幅続落。9日移動平均線にサポートされる状態で緩やかな上昇トレンドを継続。当面の上値メドは5,000円近辺。サポートラインは4,830円。
※参考:金プラチナ国内価格2/27とチャート
- 2014年2月27日(木)時点の相場
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国内金 : 4,548 円 2/27(木) ▼22(0.48%) 国内プラチナ : 4,871 円 2/27(木) ▼30(0.61%) NY金 : 1,328.0 ドル 2/26(水) ▼14.7(1.09%) NYプラチナ : 1,429.1 ドル 2/26(水) ▼13.5(0.94%) ドル円 : 102.35 円 2/26(水) ▲0.12(0.12%)
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