金プラチナ短期相場観
ADP雇用者数と非農業部門雇用者数の年間増減数と月々の誤差
更新日:2014年2月6日(木)
米労働省が雇用統計で発表する非農業部門雇用者数(NFP)の年間増減数の2011年以降は、+210.3万人、+219.3万人、+218.6万人。ADP社が発表する雇用者数の2011年以降の年間増減数は、+249.7万人、195.5万人、220.3万人。多少の乖離はありますが、2013年には、ほぼ同程度の数値に収まっています。2013年の数値を月間平均にするとNFPの+18.2万人に対しADPは+18.4万人。ほぼ同一水準と言えます。
しかし、実際に発表される月々の数値には当然バラツキも見られます。先月発表された12月分の数値はNFPの+7.4万人に対してADPは+22.7万人(昨日発表の修正値)、その差(NFP-ADP)は-15.3万人。2011年7月の-16.3万人以来の乖離幅となっています。これ以降で+-10万人以上の乖離が生じたのは2013年2月分(+13.4万人)だけで、それ以外全て1桁、+-5万人を超えたのも数えるほどでした。
また、昨年9月から12月まで4ヶ月連続でNFPの数値がADPの数値を下回っています。4ヶ月連続は2010年6-9月以来のことです。
もし5ヶ月連続となると、2009年6-10月以来、4年半ぶりのことになります。
年々、整合性が高まりつつあるNFPとADPの数値、寒波による影響は懸念されるものの、統計上では1月分のNFPがADPの+17.5万人を上回る確率は非常に高く、12月分の数値が上方修正される可能性も十分に考えられそうです。
NY市場、金相場は0.46%反発。米1月のADP雇用者数が予想を下回ると1,274ドルまで急騰、しかしその後のISM非製造業景況指数が予想を上回ると1,251ドルまで下落。強弱まちまちの経済指標に乱高下も1,230-1,260ドル台のレンジ内に収束。一時的にレンジ上限を突破し、長い上ヒゲを残す微妙な足型となったもののレジスタンスラインがそれほど堅くはないことも確認。かなりネガティブな経済指標が飛び出し、レンジ上限を上抜けると1,300ドル付近まで上値を伸ばす可能性も。
プラチナ相場も0.43%の反発。下値目標水準1,370ドル近辺到達後はこの近辺での揉み合い状態が継続。金に追随し、一時1,396ドルまで高値を試すも流れは下向き。しかし1,380ドル台の軽めのレジスタンスをしっかり超えてくるようなら1,400ドル超えの可能性も。逆にサポートラインとなりつつある1,370ドルを割れると1,350ドル割れへと下値を試す展開となる可能性も。
ドル円は0.2%の小幅反落。若干の乱高下で、安値は目標水準100円70銭近辺となる100円80銭まで下落して反発。この水準の底堅さを再確認。もし、下抜けするようなら100円割れの可能性が高まることに。上方向には103円がレジスタンスライン。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場2/5終値とチャート
国内金価格は0.3%の小幅続伸。反発の勢いはそれほど強くなく、下落途中の戻りの域を超えず、4,200円程度までの下落余地は継続。
プラチナは0.45%の小幅反発。続落記録を9日でストップし、ようやく10日ぶりの反発。ドル円もNYプラチナも揉み合い状態となっており、この状態が続く限りが現在の水準近辺での揉み合い継続。ただし、そう長くは続かない可能性も・・・。
※参考:金プラチナ国内価格2/6とチャート
- 2014年2月6日(木)時点の相場
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国内金 : 4,284 円 2/6(木) ▲13(0.30%) 国内プラチナ : 4,685 円 2/6(木) ▲21(0.45%) NY金 : 1,256.9 ドル 2/5(水) ▲5.7(0.46%) NYプラチナ : 1,379.3 ドル 2/5(水) ▲5.9(0.43%) ドル円 : 101.44 円 2/5(水) ▼0.20(0.20%)
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