金プラチナ短期相場観

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ユーロ圏2月製造業PMIも圏内格差拡大、回復の足並みに乱れ

更新日:2023年3月2日(木)

ユーロ圏製造業PMI 2023年2月米2月ISM製造業景況指数は47.7で市場予想を下回り、4ヵ月連続節目50割れでの推移。それでも1月の47.4からは上昇し、価格指数が51.3となって1月の44.5から上昇、12月の39.4からは急反発局面を形成し、インフレ警戒感も再燃。アトランタ連銀ボスティック総裁の「FF金利を5-5.25%に引き上げて2024年もしばらく維持」発言や、ミネアポリス連銀カシュカリ総裁の次回利上げ幅「25bpか50bpかはオープン」発言などにもインフレ高止まり警戒感が表れ、ドル高をサポート。
対するユーロ圏でもドイツの2月CPI速報が事前予想の前年比+8.5%を上回り、+8.7%で高止まり。
インフレ高止まり懸念台頭でこの日はドル高とユーロ高の綱引き状態に。景気にも悪影響となっている状況はユーロ圏製造業PMIの結果にも表れているようです。

<ユーロ圏製造業PMIランキング-2023年2月>
1:イタリア=52.0=前月比+1.6、4ヵ月続伸で10ヵ月ぶり高水準、2ヵ月連続節目50超。9月から6-6-2-4-2-1位。1年2ヵ月ぶりの1位。
2:ギリシャ=51.7=+2.5の続伸で9ヵ月ぶり高水準。8ヵ月ぶり50超。2-2-3-6-5-2位。
3:アイルランド=51.3=+1.2の続伸で4ヵ月ぶり高水準。2ヵ月連続50超。1-1-1-2-3-3位。
4:スペイン=50.7=+2.3で4ヵ月続伸、8ヵ月ぶり高水準で50回復。3-8-8-8-7-4位。
5:オランダ=48.7=-0.9で3ヵ月ぶりの反落、2ヵ月ぶり低水準。6ヵ月連続50割れ。3-3-7-3-4-5位。
6:フランス=47.4=-3.1で4ヵ月ぶりの急反落、4ヵ月ぶり低水準、2ヵ月ぶり50割れ。8-4-4-1-1-6位。
7:オーストリア=47.1=-1.3で3ヵ月ぶりの反落、3ヵ月ぶり低水準。7ヵ月連続50割れ。5-5-5-5-6-7位。
8:ドイツ=46.3=-1.0で4ヵ月ぶりの反落、3ヵ月ぶり低水準。8ヵ月連続50割れ。7-7-6-7-8-8位。
前月から上昇したのは4カ国、下落も4カ国。秋以降、揃って回復基調が進行してきたユーロ圏内各国の足並みにも乱れが生じ、回復基調一服となったユーロ圏の2月製造業PMIは、南欧勢が牽引、北部ユーロ圏とフランスが牽引される側に。
好調期ならユーロ圏を牽引する経済大国の低調ぶりがそのままユーロ圏の回復の遅れを主導。

NY金・日足チャート 2023/1/25 - 3/11日のNY金は+8.7ドル、0.47%高で3日続伸。2月17日(1850.2)以来2週間ぶりの高値。時間外序盤の小幅調整も1830ドルをわずかに割れたところで切り返し、ドル安優勢の展開にも連れてロンドン市場で1840ドル台を回復、NY市場では1850ドルの高値トライ。米2月製造業PMIとISM製造業景況指数がいずれも市場予想を下回る低調な結果となったこともサポート材料となった反面、ISMの価格指数は急上昇、インフレ懸念となって乱高下。FRB高官のタカ派発言などもあり、NY午後にかけては1840ドル台半ばへと収束。9日移動平均線(1837.4)を上抜けて下落トレンドからは抜け出した形となり、目先は1850ドル台の節目との攻防へ。これを突破できれば短期上昇トレンド形成へ、2月高値(1975.2)から2月安値(1810.8)の38.2%戻し(1873.6)から1880ドル近辺までが上値目標に。

NYプラチナ・日足チャート 2023/1/25 - 3/1NYプラチナは+6.3ドル、0.66%高で3日続伸。2月9日(964.2)以来、3週間ぶりの高値。時間外序盤の安値950ドル付近から960ドル近辺まで上昇後、ロンドン・NY市場にかけては概ね960ドル台での保ち合い推移。NY市場で970ドル台の高値をつけた後、NY後には960ドル近辺での小康状態、NY引け後には960ドル割れ。950ドル台の節目上抜けに伴う短期上値目標990ドル近辺を目指す流れは970ドル台前半まででいったん失速。上値トライ継続に向けては引き続き20日移動平均線(958.1)から2月後半高値圏960ドル台前半の抵抗水準との攻防をしっかり突破する必要。

ドル円・日足チャート 2023/1/26 - 3/1ドル円は3日連続136円20銭台での横ばい推移。136円30銭台を中心に小幅揉み合い推移となった東京時間を経て、欧州時間にはユーロ圏のインフレ高止まり懸念などからユーロ高ドル安の流れが進行、これに連れての軟調推移で135円20銭台まで下落。ドル安一服となったNY市場では136円30銭台まで反発も、ISM製造業景況指数の結果を受けてNY午後には135円70銭台まで反落する場面も。しかし米10年債利回りが3ヵ月ぶり高水準となる4%近辺で高止まりとなったこともあり、NY終盤から今朝の東京市場にかけても136円台前半での高止まり。米長期金利にサポートされる形での高止まりが続くものの、きっかけさえあれば一定の調整局面形成へも。1月安値(127.21)から2月高値(136.92)の23.6%戻し(134.63)近辺が当面の下値サポート、これを割れると38.2%戻し(133.21)近辺までが下値目安に。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場3/1終値とチャート

2日の国内金価格は+42円、0.48%高で4日続伸。2月2日(8800)以来、1ヵ月ぶり高値圏での推移で1月高値(8857)から2月安値(8605)の61.8%戻し(8761)も達成。9日移動平均線(8688)が21日移動平均線(8677)を上抜けて強気のパーフェクトオーダーを構成、8700円の節目上抜けに伴う短期上値目標8820円近辺を目指す上昇トレンドのサポート体制に。

プラチナ価格は+16円、0.36%高で3日続伸。2月3日(4584)以来、1ヵ月ぶりの高値水準となり、4440円の節目突破に伴う短期上値目標4520円程度にもほぼ到達。やや伸び悩み気味のNYプラチナが一段高へと向かえば、多少の行き過ぎとなって4600円の大台回復トライにも。
※参考:金プラチナ国内価格3/2とチャート

2023年3月2日(木)時点の相場
国内金8,774 円 3/2(木) ▲42(0.48%)
国内プラチナ4,519 円 3/2(木) ▲16(0.36%)
NY金1,845.4 ドル 3/1(水) ▲8.7(0.47%)
NYプラチナ961.8 ドル 3/1(水) ▲6.3(0.66%)
ドル円136.23 円 3/1(水) +-0.00(0.00%)

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