金プラチナ短期相場観

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輸入物価も13ヵ月ぶり高水準、インフレ高止まりを下支え

更新日:2024年3月16日(土)

輸入物価指数×CPI×PPI×PCE 2024年2月米2月の輸入物価指数は前年比-0.78%。
1月の-1.27%から上昇し、続伸で13ヵ月ぶりの高水準。13ヵ月連続の前年割れが続くものの、2023年6月に3年1ヵ月ぶり低水準となる-6.13%で底打ちして以降は上昇基調が継続。
足下では、1月の+1.01%から2月に+1.58%へと上昇した生産者物価指数、PPIを押し上げ、+3.09%から+3.15%へと上昇した消費者物価指数、CPIの押し上げにも貢献した格好にも。
ミシガン大の1年先インフレ期待は1月に3年1ヵ月ぶり低水準となる2.9%となった後、2月は3.0%へと上昇、この日3月速報でも3.0%と下げ渋り。
1月分までしか発表されていない個人消費支出物価指数、PCEは12月の前年比+2.62%から1月は+2.40%へと低下し、低下基調が継続中。
しかし、その他インフレ関連指標が軒並み反発、下げ渋り傾向となったことから、月末に発表される2月分のPCEも下げ渋りが警戒されます。

また、3月に急低下したNY連銀製造業景況指数の構成指数でも、インフレ関連指数は高止まり傾向。
仕入価格は28.7となり、前月から-4.3も10ヵ月で2番めの高水準。販売価格は17.8。続伸で6ヵ月ぶりの高水準。
仕入価格見通しは35.6、6ヵ月で2番めの高水準。販売価格見通しは32.7で13ヵ月ぶりの高水準。
インフレ高止まり、下げ渋りへの警戒感から利下げ慎重論がやや強まる状況で3月FOMCへ。

NY金・日足チャート 2024/2/9 - 3/1515日のNY金は-6.0ドル、0.28%の続落で3月6日(2158.2)以来、1週間ぶりの安値。前日NY市場で一時2160ドルの節目割れとなった後の下ヒゲの流れを受け、この日の時間外は2160ドル台半ばから2170ドル台へと反発局面が継続、ユーロドル上昇に伴いドル安の流れが一時強まったロンドン市場では2170ドル台後半まで上昇。しかし前日高値には少し届かず、5日連続の上値切り下げとなってNY市場にかけては巻き戻し。NY朝には2160ドルの節目を維持して反発も、NY引けにかけては2160ドル割れをかけた攻防状態、NY引け後には節目割れトライ。1週間前の最高値更新後に下げ渋ってきた流れでは2160ドルの下限に対して上値を切り下げる三角保ち合いを形成し、インフレ高止まりなどを背景に利下げ慎重論が強まってきた流れでこのまま次週、2160ドルの節目割れなら調整局面入りへ、2140ドル近辺までが短期下値目安に。FOMCの動向によってはさらに調整幅拡大へと向かう可能性も。
週間ベースでは-24.0ドル、1.1%安で4週ぶりの反落。

NYプラチナ・日足チャート 2024/2/9 - 3/15NYプラチナは+7.8ドル、0.83%の反発。前日NY引け後の軟調局面が続いたこの日の時間外序盤には930ドル割れ、前日安値を少し下回りながらも920ドル台後半で下げ渋って切り返すと反発の流れが加速。ロンドン市場で940ドル台へと水準を切り上げるとNY朝には前日高値を超えて一段高、950ドルの節目も突破して一時960ドル手前まで急騰。1月9日(963.7)以来2ヵ月ぶりの高値をつけて失速するとNY午後には950ドル割れ、NY引けにかけては940ドル台前半へ。長めの上ヒゲを残して950ドルの節目超えに失敗した格好ながら、堅調を維持して次週、再トライに成功なら970ドル台の上値目標を目指す流れにも。下方向へは930ドルの節目を割れると巻き戻しの流れへと向かう可能性、900ドルの大台前後を目指す流れにも。
週間ベースでは+28.7ドル、3.14%の続伸。

ドル円・日足チャート 2024/2/12 - 3/15ドル円は75銭のドル高円安、0.54%高で4日続伸。前日高値圏148円30銭近辺からスタートした東京朝には148円60銭台まで上昇も、午後には20銭台まで反落。連合が発表した春闘の平均賃上げ率は5.28%となり、昨年の3.80%、市場予想の4.1%程度も大幅に上回って33年ぶりの高水準。この報道を受けて円高の流れが強まると一時148円ちょうど付近まで下落。148円割れを回避して切り返した欧州時間には148円80銭台へと上昇、NY市場にかけてもドル高優勢の流れとなってNY午後には149円台を回復。次週の日銀会合でマイナス金利解除の見通し報道もあったものの、既に織り込み済の様相にも。抵抗水準候補の2月初旬と1月高値148円80銭台を上抜けたことで次週、FOMCでのFF金利見通し動向などを見極めて150円の大台回復トライか、もしくは反落か。下方向へは90日移動平均線(147.31)近辺までが当面のサポートにも。
週間ベースでは+2.01円、1.37%高で3週ぶりの反発。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場3/15終値とチャート

2024年3月16日(土)時点の相場
国内金11,294 円 3/15(金) ▼2(0.02%)
国内プラチナ4,770 円 3/15(金) ▼54(1.12%)
NY金2,161.5 ドル 3/15(金) ▼6.0(0.28%)
NYプラチナ943.5 ドル 3/15(金) ▲7.8(0.83%)
ドル円149.07 円 3/15(金) ▲0.75(0.51%)

3/15(金)のその他主要マーケット指標

マイナス金利解除を織り込み、米利下げペースは減速懸念台頭 3/18(月)

輸入物価も13ヵ月ぶり高水準、インフレ高止まりを下支え 3/16(土)

2月PPIも上振れ、利下げ慎重派のサポート材料に 3/15(金)

年内利下げ3回、市場見通しも12月FOMCに同調して3月FOMCへ 3/14(木)

米2月CPIは下げ渋り、ドル円も下げ渋ってNY金は9日ぶり調整 3/13(水)


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