金プラチナ短期相場観
年末年始に向けて株高ドル高の流れ、追随する金とプラチナ
更新日:2014年12月27日(土)
クリスマスをはさんで7連騰のNYダウは4営業日連続での最高値更新、日経平均も大納会に向けて高値更新への射程圏内に。ドルも対ユーロ、対円ともに今年最高値を再びうかがう様子も。年末年始に向けて株高ドル高の流れが進行するなか、従来なら下押し圧力が強まる金もプラチナも大幅反発。年末の安値圏を脱し、年初の上昇傾向へとアノマリーどおりの流れが既に始まった可能性も高まります。
週間ベースで見ると、日米欧主要株はいずれも2週続伸。ドル円も小幅ながらも2週続伸、ユーロドルは2週続落とドル高傾向が継続。12月中旬の原油急落とロシア通貨危機懸念によるリスク回避ムードが払拭され、5週続落で再び55ドルを割れ、今年最安値圏へと低迷する原油相場の下落を景気サポート要因として好感し始めたことで、以前のリスクオン傾向に戻ってきた様子。
これに対して金相場は2週続落ながらも今週の下げ幅は限定的となり、むしろ11月の底値圏からの反発傾向を維持するような流れに。プラチナは先週の大幅下落に対して今週は大幅反発となり、底値圏での乱高下気味の動きに。ただし中期的には底値圏での揉み合い状態からは抜け切れない状況。
金とプラチナが長期的に見た安値圏にあることもあり、リスク資産との逆相関関係が弱まる状態で迎える年末年始。年末年始休暇に向かう日本勢の代わりに長期休暇から戻ってくる欧州勢を加え、波乱の1週間が待ち構えているかもしれません。
26日のNY金相場は1.86%の大幅高で4日ぶりの反発。1週間ぶりの水準を回復も1,200ドルの大台にはわずかに届かず。この1,200ドル手前は上値を押さえられやすい抵抗水準、いったんは押し戻される可能性も高まるところ。最大1,150ドル台までの下落リスクはやや後退したものの、まだ継続中。1,200ドル台へと反発傾向が進むようなら地合いは改善方向へ。
週間ベースではわずかに-0.7ドル(-0.06%)の続落。
プラチナ相場は2.3%の大幅反発。今年最安値圏からはいったん大きく反発し、2週間ぶりの水準を回復、売られ過ぎ局面から一気にニュートラル付近に戻したような状態。短期的な下押し圧力も枯渇状態を示唆しており、下値ターゲット1,160ドル近辺を目指す流れは22日安値1,175.6ドルまでで収束した可能性。ただし、1,210ドル台半ばには複数の抵抗線も集中し、一服感も出やすい水準。1,220ドル台を超えてくるようなら上昇基調が強まる可能性も。
週間ベースでは+21.5ドル(+1.8%)の反発。
ドル円は3日ぶりの反発で0.2%の小幅高。閑散状態が続くなか120円台前半での小動きが3日連続。下押し圧力がやや優勢ながらも3日間120円台を維持したことでドル高円安方向へと動き出す可能性もやや高まってきた状態。120円70銭を超えると上値目標121円台半ばへの再トライの可能性が高まり、逆に120円割れなら119円台半ばまでは調整余地拡大。週間ベースでは+0.91円(+0.77%)で続伸。12月第2週、121円85銭の今年高値から大幅下落した後の続伸となり、次週年末年始の週で3週続伸となった場合でも、高値更新に至らない場合には下げ三法となり、年初には反落の可能性が高まることに。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場12/26終値とチャート
- 2014年12月27日(土)時点の相場
-
国内金 : 4,880 円 12/26(金) ▲11(0.23%) 国内プラチナ : 4,938 円 12/26(金) ▲24(0.49%) NY金 : 1,195.3 ドル 12/26(金) ▲21.8(1.86%) NYプラチナ : 1,218.5 ドル 12/26(金) ▲27.4(2.30%) ドル円 : 120.39 円 12/26(金) ▲0.24(0.20%)
マーケットを動かしたキーワード・トレンドワード、2014年回顧 12/28(日)
年末年始に向けて株高ドル高の流れ、追随する金とプラチナ 12/27(土)
トレンドを示す12月の騰落率、金相場は4年連続下落回避への攻防 12/25(木)
GDP大幅上方修正でV字回復、株高ドル高を牽引するNYダウ 12/24(水)
PIVOT指数から見るNY金相場サポート&レジスタンスライン
PIVOT指数から見るNYプラチナ相場サポート&レジスタンスライン