金プラチナ短期相場観

金プラチナ短期相場観

高まる大幅利上げ観測、5月は0.5%、6月は0.75%が有力に

更新日:2022年4月28日(木)

CMEフェドウォッチ 2022年FOMCでのFF金利見通し 2022/4/271週間後の5月FOMCでは0.50%利上げでFF金利を75-100ベーシスポイント(bp)へ、との見通し。CMEフェドウォッチでは96.5%織り込んでほぼ当確状態。
さらにその先の見通しも大幅利上げへの織り込みが進行中。
6月FOMCではFF金利を150-175へ、との引き上げ予想が80.0%に到達。1週間前の49.6%から急増し、0.75%利上げの可能性が大幅に高まっています。
7月にも200-225へ、0.5%利上げが73.5%まで織り込まれ、9月には225-250bpへと0.25%利上げが52.1%となって過半数超え。さらに9月は250-275の0.5%利上げも32.8%と猛追状態。

多数派で見れば今年12月までに、0.75%×1回+0.5%×2回+0.25%×3回の利上げでFF金利は2.75-3.00%が市場コンセンサス。強いて言えば12月は300-325と250-275も合わせて三つ巴。
それでも3月FOMCでのFF金利長期見通し中央値2.4%には、9月にも到達が見込まれるハイペース見通し状態に。

次週のFOMCでの0.5%利上げは鉄板状態となり、パウエル議長会見を含めて6月以降のさらなる大幅利上げの可能性も示唆して、ようやく市場予想通り。そこまでハイペースの可能性が示唆されないようなら「ハト派的」と見られる可能性もありそうです。

NY金・日足チャート 2022/3/23 - 4/2727日のNY金相場は-15.4ドル、0.81%の反落で2月25日(1887.6)以来、2ヵ月ぶりの安値。6日ぶり反発も限定的となった前日高値1910ドル台前半から、この日の高値は1908ドルまで。わずかながら上値を切り下げての軟調推移。主要国の金融政策会合ウィークに突入し、1900ドルの大台維持をかけた攻防も米10年債利回りの下げ渋りとドル高基調に押され気味。ロンドン序盤には1890ドル割れへと急落後、NY朝には一時1908ドルの高値まで急反発も再び1890ドル割れへと乱高下、NY午後から引け後には1890ドルが上限に、90日移動平均線(1884.3)にぎりぎりサポートされた形。1890ドル台のサポート割れに伴い、3ヵ月ぶりに90日線割れへと向かう可能性は高まり、短期的には1870ドル程度までもう少しの下げ余地も。上方向へは1900ドル台が目先の上限、突破できれば4月高値(2003.0)からこの日の安値(1881.6)までの38.2%戻し(1928.0)程度、1930ドル近辺までが短期反発目安。中期的には3月以降の保ち合い崩れとなり、今後の状況次第で1月末安値圏1780ドル台辺りまでを目安に水準を切り下げる可能性も。

NYプラチナ・日足チャート 2022/3/23 - 4/27NYプラチナは-1.7ドル、0.19%の小反落。910ドル台での保ち合いからNY金の乱高下に追随、ロンドン序盤にかけて895ドルまで急落後、NY朝には930ドルまで急反発。しかしNY午後には910ドル割れ。5日続落後の小反発となった前日の十字線から、この日は上下にレンジを拡大しての連続十字線となり、反発への可能性はやや低下。むしろ下げ一服をはさんで下落局面再開への警戒感も。900ドル台を維持できなくなれば一段安へ、12月安値圏880ドル近辺までが短期下値目安。反発方向へは4月高値(1026.4)からこの日の安値(895.4)までの38.2%戻し(945.4)程度までが短期上値目安に。

ドル円・日足チャート 2022/3/24 - 4/27ドル円は118銭のドル高円安、0.93%高で3日ぶりの反発。東京朝に一時的に127円割れを試したのがこの日の安値となって反発局面形成へ。東京市場の時間帯は米10年債利回りの反発上昇の流れにも連れて株高・円安の流れとなって128円10銭近辺まで上昇。128円ラインとの攻防状態となった欧州時間を経て、NY市場では米10年債利回りが2.8%台回復へと上昇基調再開、ドル高の勢いも強まった流れで128円50銭台まで上昇。日米金融政策会合直前となって再び金融政策の乖離が意識され始めた様子もあり、今朝の東京市場では一時128円80銭台まで上昇。3月末安値から4月20日高値までの38.2%戻し(126.30)近辺を短期下値目安とした調整局面はこの日の126円90銭台までで切り返し、上値トライ再開も意識される状態となって高値保ち合い回帰。目先は127円20銭から128円60銭までが主要レンジとなり、上限突破となれば今年高値更新と130円の節目トライへ。下限割れへと反落なら調整再開で50%戻し(125.34)近辺までが短期下値目安に。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場4/27終値とチャート

28日の国内金価格は-14円、0.16%安で6日続落。6日続落は昨年6月以来、10ヵ月ぶり。4月11日(8495)以来半月ぶり安値圏で小幅に続落。RSIは55.8まで低下、モメンタムもプラス圏からマイナス圏へと急降下して過熱感を解消、下げ止まりへの環境は整った状態だが。イベント目白押しのGW期間に国内価格のボラティリティ急拡大にも要警戒。下方向へは3月30日(8259)から4月20日最高値(8860)までの61.8%戻し(8489)から76.2%戻し(8401)も意識される反面、38.2%戻し(8630)辺りまでの反発も。
週間ベースでは-306円、3.47%安で4週ぶりの反落。昨年6月14日からの週(-376円、5.17%)以来、10ヵ月ぶりの大幅安。月間ベースでは+216円、2.61%高で3ヵ月続伸。

プラチナ価格は-2円、0.05%安で7日続落。7日続落は2019年5月以来、2年11ヵ月ぶり。水準としては2月1日(4095)以来、ほぼ3ヵ月ぶりの安値。短期的には下値目安4120円程度を若干オーバーランして下げ渋り状態、3月16日の4099円をわずか1円下回っただけ、でダブルボトムの範疇にも。下げ止まり切れないようだと中期的には三尊天井完成となって、下値トライ継続への警戒感も高止まり。まだ現実的ではないものの、中期下値警戒水準としては9月安値圏3530円近辺。
週間ベースでは-228円、5.27%の続落。昨年11月29日からの週(-276円、6.91%)以来、5ヵ月ぶりの急落。月間では-134円、3.17%の続落。昨年11月(-192円、4.72%)以来5ヵ月ぶりの急落。
※参考:金プラチナ国内価格4/28とチャート

2022年4月28日(木)時点の相場
国内金8,505 円 4/28(木) ▼14(0.16%)
国内プラチナ4,098 円 4/28(木) ▼2(0.05%)
NY金1,888.7 ドル 4/27(水) ▼15.4(0.81%)
NYプラチナ910.4 ドル 4/27(水) ▼1.7(0.19%)
ドル円128.41 円 4/27(水) ▲1.18(0.93%)

4/27(水)のその他主要マーケット指標

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