金プラチナ短期相場観
ユーロ圏総合PMIは7ヵ月ぶり反発も5ヵ月連続節目50割れ
更新日:2022年12月6日(火)
ユーロ圏の11月総合PMI改定値は47.8。速報値と変わらず、10月からは+0.5で7ヵ月ぶりの反発。節目50割れは5ヵ月連続。
経済活動縮小を示す節目50割れの期間としては、コロナショックの2020年3月から6月まで、2020年11月から21年2月までの4ヵ月連続を超え、ユーロ債務危機の2011年から2013年のリセッション以来となる長期低迷期を形成。
製造業の生産減少が鈍化したことによる反発も、サービス業では減少ペースが加速。製造業PMIが2年5ヵ月ぶり低水準となった10月の46.4から11月は47.1へと反発したのに対し、サービス業PMIは48.6から48.5へ、7ヵ月続落で4ヵ月連続の節目50割れ。
インフレ圧力緩和などもあり、リセッション懸念も比較的軽微なレベルにとどまるとの見方も台頭。
ただし、11月はフランスとアイルランドが節目50を割り込んだことで、調査対象5カ国全てが節目50割れ。
<ユーロ圏総合PMIランキング 11月>
スペイン:49.6=前月比+1.6、6ヵ月ぶりの反発で3ヵ月ぶり高水準。節目50割れは3ヵ月連続。5ヵ月ぶりの1位。
イタリア:48.9=前月比+3.1、3ヵ月ぶりの急反発で3ヵ月ぶり高水準。5ヵ月連続50割れ。
アイルランド:48.8=-3.3の急低下で続落、1年9ヵ月ぶりの低水準、と同時に節目50割れ。4ヵ月連続1位から陥落。
フランス:48.7=-1.5の続落、1年9ヵ月ぶりの低水準、と同時に節目50割れ。
ドイツ:46.3=+1.2で9ヵ月ぶりの反発、3ヵ月ぶり高水準。5ヵ月連続50割れ。4ヵ月連続最下位。
5日のNY金相場は-28.3ドル、1.56%の大幅続落。週明けアジア時間には1810ドル近辺から1820ドル台へと上昇も、8月10日(1824.6)以来4ヵ月ぶり高値をつけて失速するとロンドン市場で1810ドル割れへと上に行って来い。NY市場では米11月のISM非製造業景況指数が56.5と予想外の好結果、これをきっかけに米10年債利回り上昇とドル高急進とともに1790ドル割れへと急低下。NY午後には1780ドル近辺へと一段安。200日移動平均線(1802.1)や1800ドルの大台、11月高値近辺1790ドルなどを突き抜ける形となり、安値では一時1778.1ドルまで下げ、11月安値(1618.3)からこの日につけた12月高値(1822.9)までの23.6%戻し(1774.6)をほぼ達成。それでも下げ止まれない場合には20日移動平均線(1756.5)、38.2%戻し(1744.7)などが次のサポート候補に。1740ドルは重要なサポート、これを割り込むようなら1700ドルの大台近辺が意識される展開にも。
NYプラチナは-19.1ドル、1.86%の続落で11月28日(999.3)以来、1週間ぶりの安値。時間外序盤には1020ドル台から1030ドル台後半まで上昇して失速、ロンドン市場では1020ドル台半ばで下げ渋るもNY朝には1030ドル台へと反発して戻り売り。ISM非製造業景況指数の結果を受けてのNY金の急落に追随する形となり、1010ドル近辺へと急落。NY午後には1000ドルの大台手前で下げ渋り、NY引け後には反発の兆しも。右肩上がりの20日移動平均線(1012.3)を下回りながらも9月安値から11月高値までの23.6%戻し(1008.7)近辺でサポートされ、大台割れを回避した格好にも。これを維持できない場合には980ドル台がサポート。これも割り込むようだと950ドル近辺までの一段安も。
ドル円は246銭のドル高円安、1.83%高となって6日ぶりの反発。先週末の134円30銭台から週明け東京朝には70銭台へと上昇後に134円10銭台まで反落、これが安値となって東京市場終了後には堅調推移。ユーロドルの軟調推移に連れて欧州時間には135円台半ばを回復すると、NY市場ではISM非製造業景況指数の予想外の好結果を受けて米10年債利回り上昇とともに136円台へ。ジリ高推移となったNY午後には136円80銭台まで上昇。200日移動平均線(134.63)にサポートされた形にもなり、上げ幅としては6月17日(+2.77円、2.10%)以来、ほぼ半年ぶりの大幅上昇となって底打ちの可能性も示唆するような格好にも。もう一段の上値目安としては10月高値(151.94)から先週末の12月安値(133.59)までの23.6%戻し(137.92)近辺も。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場12/5終値とチャート
6日の国内金価格は-26円、0.31%安で3日続落。ゆるやかに上昇する90日移動平均線(8502)を割り込みながらも11月安値、29日(8484)と同水準で踏みとどまった状態。ダブルボトムの形を残して底割れ回避となれば、11月初旬からの下落トレンドも終息方向へ。8480円から8570円までのレンジで保ち合い形成となってネックライン超えのチャンスをうかがう展開にも。ダブルボトム完成なら反発局面形成へ、8650円近辺までが短期上値目標に。8480円割れなら一段安へ、8400円近辺までが下値目安に。
プラチナ価格は-68円、1.41%安で3日続落。10月26日(4714)以来6週間ぶり安値となり、わずかながらも4740円の節目割れ。下落基調再開へと向かいやすい状況となり、9月安値から11月高値の38.2%戻し(4685)近辺でサポートされない場合には4660円程度までが短期下値目安に。地合い回復に向けては水平状態の21日移動平均線(4883)が目安に。
※参考:金プラチナ国内価格12/6とチャート
- 2022年12月6日(火)時点の相場
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国内金 : 8,484 円 12/6(火) ▼26(0.31%) 国内プラチナ : 4,738 円 12/6(火) ▼68(1.41%) NY金 : 1,781.3 ドル 12/5(月) ▼28.3(1.56%) NYプラチナ : 1,007.5 ドル 12/5(月) ▼19.1(1.86%) ドル円 : 136.78 円 12/5(月) ▲2.46(1.83%)
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