金プラチナ短期相場観

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ユーロ圏総合PMIは2四半期連続マイナス成長も底打ちの兆し

更新日:2022年12月17日(土)

ユーロ圏総合PMI 2022年12月速報ユーロ圏の景況感は年末にかけて回復基調が強まる状況に。
ユーロ圏の12月総合PMIは速報値で48.8。市場予想の47.9を上回り、11月の47.8からも1.0ポイント上昇。
7月以降は6ヵ月連続の節目50割れとなり、50割れが続くのはコロナショック時の4ヵ月連続を超え、2013年6月以来。
7-9月の第3四半期平均では49.0となり、第4四半期平均では48.0。2四半期連続で経済活動縮小を示す節目50割れとなり、GDPならテクニカル・リセッション状態に。
それでも、1年9ヵ月ぶり低水準となった10月(47.3)がボトム(の可能性)となり、2ヵ月連続の上昇で4ヵ月ぶりの高水準。底打ちの兆しを示す状態にも。
2ヵ月連続上昇の背景としては、受注減の鈍化、供給状況の改善、価格圧力の低下、景況感の上昇などが挙げられ、企業のコスト上昇率は過去1年半では最低水準に。

同様にドイツの総合PMIも第3四半期平均46.9、第4四半期平均は46.8となって実質リセッション状態を示唆。しかし12月速報48.9は2年5ヵ月ぶり低水準となった10月(45.1)からは続伸となってやはり底打ちの可能性を示唆。
一方、フランスは第3四半期平均では51.1、第4四半期平均は49.0となり、第4四半期にマイナス圏入り。12月速報の48.0は3ヵ月続落で2ヵ月連続の節目50割れ、1年10ヵ月ぶり低水準。
年末にかけて回復基調が強まるドイツとユーロ圏に逆行するフランスは年末にかけて悪化。フランスが年明け以降、底打ちできるかどうかがユーロ圏の課題にも。

年末にかけた状況が悪化したのは米国も同様。
米国の12月総合PMIは速報値で44.6。市場予想と11月の46.4からも急低下、8月と並んでコロナショック以降での最低。節目50割れはユーロ圏とドイツと同様に6ヵ月連続となり、底打ちの可能性が確認できないのはフランスと同様。
四半期平均でも第3四半期の47.3から第4四半期は46.4と低下、リセッションを示唆する状態に。
利上げペースは「データ次第」と強調した瞬間から、米国では悪化データ続出の兆しにも。

NY金・日足チャート 2022/11/11 - 12/1616日のNY金相場は+12.4ドル、0.69%高で3日ぶりの反発。1790ドルの節目割れに伴う短期下値目安1750ドル付近を目指す流れは、前日安値1782.0ドルで切り返し。ダマシに終わると1780ドル台後半を中心に小幅揉み合いとなって下げ渋り、ロンドン市場で一時1780ドル台前半まで下げて切り返すと、サポートからレジスタンスに切り替わる兆しもあった1790ドルの節目を上抜け。NY市場では12月非製造業PMIが想定外の下振れとなったことをきっかけに一段高、NY午後には1800ドルの大台維持をかけた攻防を経て引け後には1800ドル前半を維持。ゆるやかに下降する200日移動平均線(1797.0)と1800ドルの大台ラインとの攻防は延長戦へ。下方向へは1780ドル台が節目となり、これをしっかり割れるとあらためて一段安へ、11月後半安値圏1730ドル台辺りまでが下値目安に。上方向へは1830ドルが当面のレジスタンス、突破できれば上昇トレンド再開、6月高値圏1870ドル付近が目安に。
週間ベースでは-10.5ドル、0.58%安で3週ぶりの反落。

NYプラチナ・日足チャート 2022/11/11 - 12/16NYプラチナは-13.2ドル、1.3%安で3日続落。12月6日(995.4)以来、10日ぶりの安値。アジア時間の1020ドル台前半が高値となり、株安の流れに連れてロンドン市場では1000ドルの大台割れへと急落。それでも990ドル台半ばで下げ渋るとNY市場では一時1010ドル台半ばまで反発。しかし米12月PMI悪化を受けての米株急反落に連れてまたしても大台割れ、ただし990ドル台後半では下げ渋る形となって大台ライン維持をかけた攻防状態のまま週末へ。流れとしては、ほぼ水平状態の20日移動平均線(1012.3)と1000ドル台のサポート水準を割り込む形となって高値保ち合い下放れの構図となり、下値トライへと向かいやすい状況に。週末にかけて下げ渋った990ドル台半ばを維持し切れなくなれば11月後半安値970ドル近辺までが下値目安に。
週間ベースでは-36.2ドル、3.49%安となって4週ぶりの反落。

ドル円・日足チャート 2022/11/14 - 12/16ドル円は108銭のドル安円高、0.78%の反落。東京朝の137円80銭近辺が高値となって軟調推移。ゆるやかに下降する20日移動平均線(137.65)にも上値を押さえられ、前日の急騰からの反動安。東京午後には137円台前半での小幅保ち合い、欧州時間には137円を挟んでの保ち合いに、NY市場では米12月PMI速報の悪化を受けて3.5%台へと反発していた米10年債利回りが3.5%割れへと急低下。これに連れて円高の流れが強まって136円30銭近辺まで一段安、NY終盤には136円台後半へと小反発。12月2日安値(133.59)でいったん底打ちも、反発局面は138円近辺までで頭打ちとなっての保ち合い状態が継続。目先、135円半ばから138円近辺までが保ち合い主要レンジとなり、上抜けできればそれなりの反発局面形成へ、10月高値(151.94)から12月安値の半値戻し(142.77)近辺が上値目標に。下限割れとなれば円高基調再開へ、8月半ば安値131円台までが下値目安に。
週間ベースでは+15銭、0.11%の小幅続伸。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場12/16終値とチャート

2022年12月17日(土)時点の相場
国内金8,586 円 12/16(金) ▼2(0.02%)
国内プラチナ4,814 円 12/16(金) ▼15(0.31%)
NY金1,800.2 ドル 12/16(金) ▲12.4(0.69%)
NYプラチナ1,000.0 ドル 12/16(金) ▼13.2(1.30%)
ドル円136.72 円 12/16(金) ▼1.08(0.78%)

12/16(金)のその他主要マーケット指標

高値保ち合いで年越しの様相にも、国内金価格の次の変化日 12/19(月)

ユーロ圏総合PMIは2四半期連続マイナス成長も底打ちの兆し 12/17(土)

米小売は大幅減、鉱工業生産も低調、地区連銀景況感悪化も続く 12/16(金)

FF金利は予想通り来年5.125%へ、利下げ見通しは2024年から 12/15(木)

11月CPIは5ヵ月続落、コアCPIも続落でインフレ鈍化進行 12/14(水)


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