金プラチナ短期相場観
日銀・白川総裁の早期辞任表明は政府の圧力よりもマーケットの圧力
更新日:2013年2月6日(水)
日銀の白川総裁が4月8日までの任期満了を待たず、3月19日に辞任することを表明したことで円安が進行しました。副総裁2人の任期満了に合わせることで新体制の早期スタートを、とあくまで自信の判断、ということで、政府の圧力をきっぱりと否定されたようです。
しかし、マーケットの圧力はかなりのものだったのではないでしょうか。
安倍内閣発足とともに「政府から日銀への圧力」と報道され、手段も曖昧なまま物価目標2%を決め、自信が進めてきたことを否定するかのように、円安株高の流れがどんどん進行していく様子は見るに耐えない心境ではなかったか、と勝手に想像してしまいます。
皮肉にも辞任表明直後に一段の円安が進行し、翌日の日経平均も上げ幅が300円を超え、リーマンショック後の高値を超えてきたようです。
マーケットは正直で非情です。
今後は、日銀の新総裁人事と、3月20日からの新体制発足、4月4日の新体制後初の金融政策決定会合へと注目イベントが続くことになります。
NY市場、金はレンジ上限の1,680ドルを一時上回るも終値では小幅反落。ボラティティ低下で方向性も見いだせず、レンジ相場がまだまだ続きそうな状況。1,645-50ドルの下値サポートラインが有効か、1,550ドル台までの下落リスクにも警戒感が残るところ。
プラチナは3日続伸でレンジ上限の1,700ドルを突破して年初来高値。上値ターゲットは1,770ドル。サポートラインは1,660ドル。
ドル円は2010年5月5日以来2年9ヶ月ぶりに終値で93円台後半に到達。次の目標は96円台半ば。サポートランは92.30円。
※参考:金プラチナ価格とドル円 NY市場2/5終値とチャート
国内、金価格は3日続伸で5,210円のターゲットに到達。本来なら目標到達と急上昇からの反落に警戒。しかしドル円の上昇圧力が衰えない限りいらぬ心配か。
プラチナはNYプラチナとドル円がともに年初来高値を更新したことで2.3%の大幅上昇。2週間程前、1月25日の時点で2010年高値5,466円超えの可能性を予想しましたが、その目標地点5,500円も現実味を帯びてきました。
※参考:金プラチナ国内価格2/6とチャート
- 2013年2月6日(水)時点の相場
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国内金 : 5,236 円 2/6(水) ▲76(1.47%) 国内プラチナ : 5,368 円 2/6(水) ▲122(2.33%) NY金 : 1,673.5 ドル 2/5(火) ▼2.9(0.17%) NYプラチナ : 1,707.2 ドル 2/5(火) ▲9.1(0.54%) ドル円 : 93.63 円 2/5(火) ▲1.26(1.36%)
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