金プラチナ短期相場観

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ユーロ圏3月製造業PMI、オランダ以外全て50割れへと急低下

更新日:2020年4月2日(木)

ユーロ圏製造業PMI 2020年3月米国の3月PMI系の指標がそれほど悪化していないのに対し、ユーロ圏では米国よりも比較的早期にウイルス感染が拡大し始めたこともあり、ユーロ圏のPMI系指標は3月にしっかりと悪化。欧州委員会が月末に発表した景況感指数に続き、マークイットの製造業PMIも2月までの回復基調が全て腰折れ。ほとんどの国が節目50割れへと急反落し、順位も急変動。ユーロ圏の3月は大混乱の様相となっています。
ユーロ圏としての3月製造業PMIは44.5。速報値からは0.3ポイント下方修正され、1年ぶり高水準となっていた2月からは4.7ポイントの急低下。2012年7月(44.0)以来、7年8ヵ月ぶりの低水準へと急反落。

<ユーロ圏製造業PMIランキング-2020年3月>
1位:オランダ=50.5=2ヵ月ぶり低水準も2ヵ月連続50超、ユーロ圏で唯一の50超。1年2ヵ月ぶりの1位。(前回2位)
2位:オーストリア=45.8=2ヵ月ぶりの50割れ、5ヵ月ぶり低水準。(前回5位)
3位:スペイン=45.7=2ヵ月ぶりの50割れ、6年11ヵ月ぶり低水準。(前回4位)
4位:ドイツ=45.4=2ヵ月ぶり低水準、15ヵ月連続50割れ。14ヵ月ぶりに最下位脱出。
5位:アイルランド=45.1=3ヵ月ぶりの50割れ、10年7ヵ月ぶり低水準。(前回3位)
6位:フランス=43.2=2ヵ月連続50割れ、7年2ヵ月ぶり低水準。(前回6位)
7位:ギリシャ=42.5=34ヵ月ぶり50割れ、4年7ヵ月ぶり低水準。14ヵ月ぶりの1位陥落。
8位:イタリア=40.3=18ヵ月連続50割れ、10年11ヵ月ぶり低水準。13ヵ月ぶりの最下位。(前回7位)※景況感指数でも最下位

6位のフランス以外は全てシャッフル。
スペインを除けば上位に北部勢が並び、下位に南欧勢。「コロナ債」を巡る対立の構図と重なり、欧州債務危機の時にも同様の構図が。
財政規律を重視する国と、そうでない国とが上位グループと下位グループに分かれる興味深い並びとなってきました。

NY金・日足チャート 2020/2/27 - 4/11日のNY金相場は-5.2ドル、0.33%安で3日続落。前日NY市場で売り圧力が強まった勢いで引け後の時間外では1576ドルまで下落。3月16日安値1450.9ドルから25日高値1699.3ドルまでの半値戻し(1575.1)到達でいったん下げ止まり、これがこの日の安値となって自律反発へ、東京午後の時間帯には一時1610ドル超、38ドル上昇して失速。ADP雇用リポートやISM製造業景況指数が予想されたほど悪化しなかったこともあり、NY朝には株高の流れにも押される形で1580ドル付近まで下落する場面も。しかし、経済活動停止の長期化を懸念して米株が下げ幅を拡大するに連れて下値を切り上げる展開となり、NY引け後には1600ドル台を回復。この日何度も上値を押さえられた1610ドルが目先の抵抗水準となりやすく、これを超えることができれば23.6%戻しとなる1640ドル付近を目指す流れとなる可能性も。下方向には50%戻し(1575.1)付近を再度試す可能性、売り圧力が強まるようだと61.8%戻し(1545.8)から90日移動平均線(1555.0)、1550ドル前後までが次の下値目安にも。

NYプラチナ・日足チャート 2020/2/27 - 4/1NYプラチナは-12.1ドル、1.66%の反落。前日NY引け後に節目の720ドルを下回り、時間外には一時720ドル後半まで持ち直す場面もあったものの、NY朝にかけては金の下落に追随する展開となって再び720ドルを割れると急落の展開、NY朝のうちに701ドルまで下落して下値目安700ドルの大台前後まで早々の到達。達成感と金の反発に連れて720ドル台まで急反発。目先、730ドルが抵抗水準となり、これを突破できれば760ドル近辺までが上値目標に。

ドル円・日足チャート 2020/2/27 - 4/1ドル円は40銭、0.37%のドル安円高となって6日続落。6日続落は2018年12月以来、1年3ヵ月ぶり。水準としては3月16日(105.91)以来、半月ぶりのドル安円高水準。米国での感染拡大とリセッション懸念から株安と長期金利低下の流れが続き、ドル高でも円高の流れが勝ってこの日も軟調推移の展開。東京時間に107円90銭台まで反発したのが高値となり、NY終盤には一時107円割れを試す場面も。しかし、20日移動平均線(107.62)から107円近辺までで3日連続下げ渋る形にもなり、目先のサポート水準にも。ここでサポートし切れない場合には106円前後が次のサポートに。ここでも下げ止まらない場合には105円割れを試す展開にも。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場4/1終値とチャート

2日の国内金価格は+53円、0.9%高で6日ぶりの反発。今年安値3月17日の5648円から25日の6356円までの61.8%戻し(5918)と上昇軌道が続く90日移動平均線(5911)にサポートされての下げ止まり。ただし方向感は中立から軟調方向へと傾斜しつつあり、地合い改善に向けては半値戻し(6002)の早期回復と21日移動平均線(6024)超えが待たれるところ。当面のサポートとなる5910円を割り込むようだと5850円近辺までが短期下値目安に。

プラチナ価格は+1円、0.04%でほぼ横ばい推移も4日ぶりの小反発。直近の下値目安2750円近辺を少し行き過ぎたところでようやく下げ止まったかどうか、という状態に。短期トレンドとしては大底からの反発の流れが続いている状態ながら、NYプラチナの調整と円高局面が重石に。今年安値3月23日の2422円から27日の2873円までの38.2%戻し(2701)までが下方向への許容範囲か。これを下回るようだと二番底トライへと向かう可能性が徐々に高まることにも。
※参考:金プラチナ国内価格4/2とチャート

2020年4月2日(木)時点の相場
国内金5,965 円 4/2(木) ▲53(0.90%)
国内プラチナ2,732 円 4/2(木) ▲1(0.04%)
NY金1,591.4 ドル 4/1(水) ▼5.2(0.33%)
NYプラチナ717.8 ドル 4/1(水) ▼12.1(1.66%)
ドル円107.14 円 4/1(水) ▼0.40(0.37%)

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