金プラチナ短期相場観

インフレ鈍化と利下げ観測、貿易戦争懸念でNY金は3000ドル
更新日:2025年3月14日(金)
トランプ米大統領はこの日、EUからのワイン、シャンパン、アルコール飲料に200%の関税を課す可能性に言及。米国の鉄鋼・アルミニウム関税発動に対する報復措置としてEUが米国産ウイスキーへの関税を課す計画を発表したことに反応したもの。また、トランプ政権が主導するウクライナ停戦案に対してロシアのプーチン大統領は否定こそしなかったものの難色を示し、停戦協議が一筋縄では行かないことを暗示。
米欧間の貿易戦争激化懸念やウクライナを巡る地政学リスクの高止まり懸念、さらにこの日は前日の米CPIに続いて米PPIも予想を下回ってインフレ一服感、今年の利下げ再開への思惑も併せて金価格が押し上げられた格好となり、NY金は3000ドルの大台に到達。
2月の生産者物価指数、PPIは前年比+3.17%。市場予想の+3.3%を下回り、1年11ヵ月ぶり高水準となった1月から-0.53%、半年ぶりの低下で3ヵ月ぶり低水準、7ヵ月ぶりの急低下。
食品とエネルギーを除くコア指数、コアPPIは前年比+3.45%。市場予想の+3.5%を下回り、1年11ヵ月ぶり高水準となった1月から-0.38%、3ヵ月ぶりの低下で3ヵ月ぶり低水準、7ヵ月ぶりの急低下。
食品とエネルギー、貿易サービスを除いたコア指数、コアPPI2は前年比+3.29%。前月から-0.13%で3ヵ月連続の低下で10ヵ月ぶりの低水準、1年3ヵ月ぶりの急低下。
CPIと同様、インフレ鈍化傾向再開への可能性を示唆する結果にも、トランプ関税リスク本格化もこれから。今後の利下げ見通しも含めて先行き不透明感は継続。
13日のNY金は+44.5ドル、1.51%の大幅高で3日続伸。2月24日(2963.2)以来半月ぶり、今年10回めの過去最高値更新。2940ドル付近から2950ドル台半ばまでのレンジで保ち合いとなって時間外を通過、NY市場ではPPIが市場予想を下回ったことにもサポートされ、2960ドル台へと小幅に上昇。さらにEUとの貿易戦争激化懸念やプーチン大統領が米国のウクライナ停戦案に対して疑念を呈したことなども材料視されて2980ドル台へと急騰、NY午後には2990ドル台、NY引け後には3000ドルの大台に到達。2930ドルの節目上抜けに伴う短期上値目標2970ドル付近に到達、さらに勢いが加速する格好にもなって一段高。高値保ち合いから抜け出す形となっての最高値大幅更新となり、大台近辺を維持するようなら一段高トライへも、さらなる上値目安としては2月高値(2974.0)から2月安値(2844.1)の161.8%戻し(3054.3)近辺も。
NYプラチナは+10.2ドル、1.02%高で4日続伸。2月18日(1006.1)以来、3週間ぶりの高値。アジア時間には1000ドル付近で上値を押さえられ、大台回復トライに失敗。990ドル割れへと失速後、ロンドン・NY朝には980ドル近辺で下げ渋り。NY朝に970ドル台半ばの安値をつけて切り返すとNY金の急騰局面に追随、NY午後には1000ドルの大台回復再トライに成功、NY引け後には1010ドル近辺へ。980ドルの節目突破に伴う短期上値目標1020ドル付近を目指す流れは大台に跳ね返されて失速しかけたところから、下ヒゲを残して切り返し。もう少しの上昇余地も。
ドル円は-49銭、0.33%安で3日ぶりの反落。東京朝の148円30銭台が高値となって上値トライ一服。148円20銭近辺での小幅保ち合いは午後に入って崩れ、植田日銀総裁発言などを受けての利上げ観測が円高圧力となり、東京市場終了にかけて147円半ばへと軟調推移。下げ渋った欧州時間には148円20銭台まで反発、NY朝にはPPIの下振れを受けて147円70銭台までの小幅急落で反応も、一時的にとどまって切り返すと148円30銭台まで反発。しかし東京朝の高値が超えられず、関税リスクや地政学リスクなどを背景とした株安局面、ベッセント米財務長官の言う「自然な調整」によるドル安局面にも連れ、NY午後には147円40銭台まで下落。この日の安値をつけた後はNY終盤にかけて147円80銭近辺へと反発。前日までの反発トライ一服後の反落局面でも下値は限定的となり、下押し圧力は緩和。やや抵抗感が強まる148円30銭近辺を突破すると149円台回復と20日移動平均線(149.49)との攻防へも。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場3/13終値とチャート
14日の国内金価格は+218円、1.43%高で3日続伸。2月25日(15536)以来、半月ぶりの高値。今年の絶対値平均騰落値幅108円の2倍、今年4番めの大幅高で最高値(15739)から3月安値(14881)の半値戻し(15310)、15320円の節目を突破して21日移動平均線(15341)も上抜け、短期上値目標15440円程度に到達。さらに勢い余って高値圏再トライの様相となり、76.4%戻し(15537)も目前に。
週間ベースでは+438円、2.91%高で4週ぶりの反発。
プラチナ価格は+36円、0.71%高で3日続伸。2月19日(5161)以来、3週間ぶり高値圏での一段高。5000円の節目上抜けに伴う短期上値目標5060円程度に到達後も上げ止まらず、急反発で短期トレンド好転の勢いを維持したまま90日移動平均線(5098)も上抜け。2月高値(5311)から3月安値(4867)の半値戻し(5089)も達成し、61.8%戻し(5141)と200日移動平均線(5141)も視野に。
週間ベースでは+149円、3.01%の続伸。10月以来、5ヵ月ぶりの大幅高。
※参考:金プラチナ国内価格3/14とチャート
- 2025年3月14日(金)時点の相場
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国内金 : 15,515 円 3/14(金) ▲218(1.43%) 国内プラチナ : 5,107 円 3/14(金) ▲36(0.71%) NY金 : 2,991.3 ドル 3/13(木) ▲44.5(1.51%) NYプラチナ : 1,006.0 ドル 3/13(木) ▲10.2(1.02%) ドル円 : 147.80 円 3/13(木) ▼0.49(0.33%)
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