金プラチナ短期相場観

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米賃金上昇率、1月中央値は低下基調継続、ゼロ賃金は上げ渋り

更新日:2025年2月20日(木)

賃金上昇トラッカー+平均時給+ゼロ賃金の割合 2025年1月この日発表された1月FOMCの議事要旨では「景気が強くインフレ高止まりならFF金利を維持」できることを改めて指摘。
1月雇用統計では、個人時給の平均で見た賃金上昇率が前年比+4.06%となり、12月の+4.05%からほぼ変わらず。7月の+3.63%で底打ちの可能性を示唆した後、10月以降は4ヵ月連続4%台で下げ渋り。
トレンドを示す3ヵ月平均で見ると1月は+4.09%。12月の+4.11%からは小幅低下も4ヵ月連続4%台で下げ渋り。8月の+3.83%で底打ちの可能性も示唆。
これに対して、個人時給の中央値で見た賃金上昇率を3ヵ月平均で示したのがアトランタ連銀の賃金上昇トラッカー。
この値では、1月は前年比+4.1%。4ヵ月続落で2021年10月(4.1)以来、3年3ヵ月ぶりの低水準。
1月の数値は平均でも中央値でも前年比+4.1%近辺でほぼ同水準。しかし、ここに至る過程にはやや差があり、平均時給では横ばい推移、むしろわずかに上昇傾向。中央値では低下傾向が継続中。

ただし、賃金上昇率が+0.5%から-0.5%の範囲内にとどまる比率、ゼロ賃金の割合は3ヵ月連続12.9%で横ばい推移。
ゼロ賃金の割合は2023年5月に10.3%となり、22年1ヵ月ぶりの低水準となって底打ち、その後は上昇基調が継続。そして、足下では頭打ちとなって上げ渋り。
この状態が今後も続くか、低下に転じるようなら、賃金上昇トラッカーも下げ渋りへと転じる可能性は高まりそうです。
そうなると、個人時給は平均でも中央値でも下げ渋り、インフレ再燃リスクは一段と高まることに。
いずれ、FF金利を維持するだけでは済まなくなる可能性も警戒されそうです。

NY金・日足+90日移動平均線 2025年2月19日19日のNY金は-12.9ドル、0.44%の反落。2950ドルの節目との攻防となったアジア時間には2560ドル近辺まで上昇して失速、2940ドル付近で下げ渋るとロンドン市場にかけて節目超え再トライ、高値では2960ドル台半ばまで上昇。最高値付近で上げ渋るとNY市場にかけてはドル高の流れにも押されて2950ドル割れへ、NY午後には安値で2930ドル台前半まで下げて反発。NY引け後には2950ドルの節目再トライへ。2950ドルの節目上抜けに一度は失敗した格好ながら攻防は継続、再トライ成功なら最高値更新へ、2990ドル近辺までが短期上値目標。2900ドルの下値サポート割れの場合には2840ドル程度までの下値切り下げも。

NYプラチナ・日足+90日移動平均線 2025年2月19日NYプラチナは-19.9ドル、1.98%安で4日続落。1月29日(977.3)以来、3週間ぶりの安値。アジア時間には1000ドルの大台割れで下げ渋り、ロンドン市場にかけて1010ドル近辺まで反発。これが高値となって失速するとNY朝に1000ドルの節目との攻防、これを突破すると一段安、NY午後に980台ドル半ばまで下落。NY引け後の自律反発でも990ドル近辺までにとどまり、軟調局面継続の様相にも。200日移動平均線(982.4)、90日移動平均線(978.3)でサポートされなければ12月安値(907.4)から2月高値(1063.8)の61.8%戻し(967.1)、970ドル近辺までが下値目安に。
金との価格差は1949.9ドルへ、2日連続で過去最大を更新。

USDJPY・日足+200日移動平均線 2025年2月19日ドル円は-58銭、0.38%の反落。前日の反発分を帳消しにして2月7日(151.46)以来、2週間ぶりの安値。東京朝には前日高値をわずかに上回る152円30銭近辺まで上昇して失速。結果的に200日移動平均線(152.66)との攻防にも至らず、上値の重い状況は変わらず。東京市場終盤から欧州時間にかけては151円50銭台で下げ渋り、NY朝にかけての反発局面では152円手前で失速、株安にも連れた反落局面では151円20銭台まで下落。米10年債利回り上昇にも連れてNY午後には151円80銭台まで反発も、インフレ抑制進展まで金利維持を示唆したFOMC議事要旨で151円40銭近辺まで反落。保ち合い上限を152円前半へと切り下げ、151円40銭までの保ち合いレンジ下限との攻防継続。今朝の東京市場では株安にも連れて軟調推移、節目を割り込んで151円割れへ、このまま151円40銭の節目を回復できなければ一段安トライへ、12月安値148円半ばまでが短期下値目安に。
※参考:金プラチナ相場とドル円 NY市場2/19終値とチャート

20日の国内金価格は-37円、0.24%安で3日ぶりの反落。やや失速感が強まり、流れとしては堅調維持も前日の大幅高で力尽きてしまったような状態にも。とはいえNY金の堅調局面に押し上げられる可能性も残り、15640円超へと切り返すことができれば最高値更新トライへ、15780円程度までが短期上値目標に。失速状態が続いて目先のサポート候補、9日移動平均線(15502)を割れると下押し圧力が一段と強まる可能性も。当面のサポートは15420円、これも割れると15300円近辺までの一段安も。

プラチナ価格は-73円、1.41%の反落で1月29日(5064)以来、3週間ぶりの安値。21日移動平均線(5155)と90日移動平均線(5132)とで構成するサポート帯を一気に突き抜け、5100円の節目も下抜け。三角保ち合い上抜けからの巻き戻しで今度は下抜け、一段安トライへと向かう可能性は高まり、5010円程度までが短期下値目安に。
金との価格差は10513円、2日連続で過去最大を更新。
※参考:金プラチナ国内価格2/20とチャート

2025年2月20日(木)時点の相場
国内金15,601 円 2/20(木) ▼37(0.24%)
国内プラチナ5,088 円 2/20(木) ▼73(1.41%)
NY金2,936.1 ドル 2/19(水) ▼12.9(0.44%)
NYプラチナ986.2 ドル 2/19(水) ▼19.9(1.98%)
ドル円151.49 円 2/19(水) ▼0.58(0.38%)

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